そのこころもて･･･ともあれ 【完】

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ユンギさんと仲直りも無事に済み、また以前のようにコーヒースタンドに足を運んでくれている。

「今日は休憩早かったんだな」
「何と言っても3人態勢ですから！」

今日は指導中の新しいバイトちゃんがいた事でお客様の回転が良かったこともあって、先輩が早めにお昼休憩に上がらせてくれた。

「お前の先輩、なかなか気が利く人だよな」

スタンドを見ると、先輩がニコニコしながらお客様の対応をしている。
私と目が合うと、パチッとウィンクして親指を立てた。

「私ばかり贔屓してもらってる様な気がして、逆に申し訳ないくらいです」

そうやって先輩にいつもよくしてもらうから、頭が上がらないんです。

「甘えられるときに甘えとけ。その分をいつか他の形で返せるように」
「……はいっ」

足を組み、コーヒーを飲みながらフッと口角を上げた。

そうやってユンギさんに優しく言われると、後輩が出来たらいっぱい可愛がってあげようって思えちゃう。


「今夜、うち来る？」
「夜御飯ですか？」
「……ん」
「オッパがいいならお邪魔しますけど……」

ユンギさんはいつも部屋に誘ってくれるけど、こんなに頻繁にお邪魔していいのかな？
ご迷惑じゃないのかな？
ユンギさんから貰ったアイスコーヒーを飲みながらそんな事を思っていた。

「遠慮しなくていいんだからな。いつ来たって俺は構わねーんだし」

相変わらず心の中を覗いたかのような的確な返しです。

「はいっ、じゃ、お言葉に甘えて」
「あぁ、今夜はAが作るか？」
「はい、いいですよ」
「ん、じゃあ決まりな」

帰りに買い出しだな、なんてニヤニヤして呟くユンギさん、最近あの不愛想な雰囲気が鳴りを潜めた様な気がしてちょっと寂しいかも。


ツンなユンギさんも好きなんだけどなぁ。

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