134 ページ34
YG side
すっかり怯えたホソクが席を立ってすぐ、入れ替わりでジニヒョンとナムジュニが俺の脇を固めた。
「ホソギがユンギが超怖い顔してる〜!なんて言ってたから来てみたら」
「あぁ。これは確かに怖いですね、殺気立ってる」
「うるせぇな。今は俺に構うな」
八つ当たりなんてみっともねぇことを二人にまでしたくなかったから、遠ざけてたってのに。
これ以上は本当に言葉を発するのもきつい。
黒い感情と一緒に酒を飲み進めた。
「ユンギヒョン、どうしたんでしょう?」
「店に着くまでは普通だったよね?」
ジニヒョンとナムジュナは首を傾げている。
「……余計な詮索はしないでください」
知らねぇ男にイライラさせられてるとか言えねーわ。
しばらくして俺のスマホが振動する。
Aユンギさん、これからうちに帰ります
「チッ……」
あの男に送ってもらうって事かよ?一緒に帰るヤツがいるって、そういう事かよ。
届いたメッセージを既読にしたままスマホの電源を落とし、手酌でひたすら酒を胃袋に流し込む作業に徹した。
いつものように盛り上がる酒席の片隅で誰に話しかけることもなく、黙々と酒だけを呷り続けている俺に、
「ユンギ、飲み方がおかしい」
ジニヒョンが注意してきた。
それでもお構いなしに飲み続けている。
「ちょっとユンギ?やっぱり変だよ!いつもはそんな乱暴な飲み方しないのに。何があったの?」
「……うるせぇ……黙って飲ませろ……」
普段より酔いが回っているせいで、ヒョンに気遣いもできなくなってきていた。
「……ユンギ、もうその辺にしておこう。ここで潰れたらみんなが心配する」
俺を見兼ねたジニヒョンから、静かに酒の入ったグラスを奪われ、代わりにお冷を握らされた。
それを一気に呷ると意識が白くなる。
「ユンギ、いつでも僕を頼ってよ……」
僅かに残された意識の向こう、ジニヒョンの声が聞こえた気がした。
361人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あがしおん(プロフ) - ののはさん» ありがとうございまぁ〜〜〜〜〜す! (2018年11月26日 23時) (レス) id: 79d9a7f227 (このIDを非表示/違反報告)
ののは - 甘〜〜〜〜〜〜〜〜い!!笑 (2018年11月26日 21時) (レス) id: a42d85b0ec (このIDを非表示/違反報告)
あがしおん(プロフ) - ののはさん» コメントありがとうございます!心臓、飲み込んで戻しておいてください!もうちょっと甘くしておきますからね〜!マイペースで更新頑張ります! (2018年11月26日 0時) (レス) id: 1e736e073a (このIDを非表示/違反報告)
ののは - いやあ、もう最高です〜!キュンキュンし過ぎて口から心臓出てきて呼吸困難起こしそうです!!!(語彙力)ゆっくりでいいので更新頑張って下さい! (2018年11月25日 21時) (レス) id: a42d85b0ec (このIDを非表示/違反報告)
あがしおん(プロフ) - 未緒さん» コメントありがとうございます!甘党ユンギさんとイチャイチャするのもいいですよね!私も書いてて幸せです♪ (2018年11月25日 1時) (レス) id: 79d9a7f227 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あがしおん | 作成日時:2018年11月19日 6時