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YG side



「あ、あの、ユンギさん、」
「ん?あ、何?」
「コーヒー、飲んでいきませんか?今ならハンドドリップでお出しできますよ?」
「……あぁ、じゃ、お言葉に甘えて」

場の雰囲気を変えたかったのか、Aが俺にコーヒーを淹れてくれることになった。

「ふふ!はいっ、ちょっとお時間いただきます!」
「あー、うん……」

カタカタと物音を立てながら何かを準備し始めたA。

ケトルが後ろ姿のAから現れたり隠れたりを数回繰り返すと、コーヒーの薫りがふわり漂ってくる。
何か話しかけた方がいいのか少し迷ったが、ハンドドリップに集中する姿勢のいい彼女の後ろ姿を、俺は狭いカウンターに頬杖をついて静かに眺めていた。

やがてAの片手が、昼間にジニヒョンから渡されたものと同じデザインの紙コップに伸びる。
手際よくはめられた白い蓋のついた紙コップを手に持ち、俺の方を振り返り、

「お待たせいたしましたっ!」

頬を赤くしたままにっこりと笑い、コーヒーをカウンターに置いた。

「ん。さんきゅな」

コーヒーの薫りを少し楽しみ、ゆっくりひと口を含む。
サラッとした飲み心地に酸味が引き立つ味。
昼間のとは違う美味さだった。

「うん、美味い。これ、昼間のと味が違うな」
「でも、豆は同じ銘柄ですよ?ハンドドリップだと味も舌触りも変わるんです」
「あぁ、なるほど……」

味が違ったのはそのせいか。

「詳しいんだな」
「好きですから」

フッと優しい顔になったAを見て、また胸の奥に感じた違和感。

「…………」

俺の沈黙が何か誤解を招いたのか、Aが真っ赤な顔をして言葉を付け足していた。

「あ、あのっ、コーヒーが!ですよ?」
「くくっ・・・分かってるって」


必死すぎだな、ったく。

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作品ジャンル:恋愛
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あがしおん(プロフ) - みほんぬさん» 今回ト書きを控えてみたんです。でも、気づかれなかったという事は、違和感なく読んでいただけてると言う事ですね!ありがとうございます!これでまたぼちぼち更新頑張れます〜! (2018年11月2日 22時) (レス) id: 1e736e073a (このIDを非表示/違反報告)
みほんぬ(プロフ) - あがしおんさん!今回書き方変えていたんですね!それにすら気づかないほど…笑!頭の中でイメージというか、想像が凄く出来ます!個人的な意見ですが、あがしおんさんの作品が一番想像しやすく、すんなり入ってきます!すみません!分かりにくくて…とにかく好きです笑 (2018年11月2日 20時) (レス) id: 8841fa546a (このIDを非表示/違反報告)
あがしおん(プロフ) - みほんぬさん» こちらこそありがとうございます。今回、遠きに&悲しくシリーズと書き方を変えてますが、読みにくくないですか?不都合ありましたら、いつでもご意見頂ければと思います! (2018年11月1日 23時) (レス) id: 1e736e073a (このIDを非表示/違反報告)
みほんぬ(プロフ) - あがしおんさん!お待ちしておりました笑!ユンギさん、ありがとうございます!kさんと私も同感です!全部の作品が本当に自分の事かのように笑!想像出来る作品を作って下さり毎回感謝しかないです!仕事行く前に読んで頑張ってます!更新ファイティンですー! (2018年11月1日 22時) (レス) id: 8841fa546a (このIDを非表示/違反報告)
あがしおん(プロフ) - kさん» コメントありがとうございます!お気に召して頂けて嬉しいです!マイペースですが更新頑張ります! (2018年11月1日 7時) (レス) id: 79d9a7f227 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あがしおん | 作成日時:2018年10月24日 21時

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