そして悲しく想うもの･･･ところが (ページ49)

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YG side

また頭ん中切り替えなくちゃな。

YG「アロが身内なら・・・Aは姪っ子か？」

「何、物思いに耽ってるんですか？ヒョン。」

YG「お。ジュナか。」

ふらっと現れたナムジュニ。
最近のこいつは神出鬼没だな。

YG「なぁ、あの女どうした？」

後でジニヒョンから聞いてもよかったんだが、手間が省けた。
あの女の一件がどうなったか、目撃者として、上司として知っておく必要があるしな。

NJ「とりあえず厳重注意ですけど、結構前からグギを追っかけまわしてたみたいで、他にも同じような被害があれば当分謹慎でしょう。」

YG「は？その程度かよ？Aは脅迫受けたんだぞ？」

NJ「そのAちゃんが大ごとにしないで欲しいって頼み込みに来たんですよ。」

YG「･･･はぁ･･･。あいつはどこまでお人好しなんだか。」

あー･･･忘れてた。Aはそういうヤツだったな。
やっぱアロに似てるわ、そういうとこも。

NJ「そういうところが好きだったんでしょ？ヒョン？」

YG「チッ・・・うるせー。」

こいつも意外と勘が鋭い。

えくぼ作ってニコニコして俺を見て……。
わざとらしいな、解ってんなら訊くなよ。

NJ「アロちゃんの時といい、Aちゃんの時といい、ヒョンはどうしていつも損な役回りばっかりなんでしょうね？」

YG「俺、よっぽど前世で碌な奴じゃなかったんだろうなｗ」

NJ「やっぱり誰か紹介しますよ？」

YG「余計なお世話だっての！･･･俺のお眼鏡に適う女はそういねぇよ。」

ま、そうでしょうね。とか言って俺の肩を叩くジュナが休憩室から出て行った。

YG「･･･だから解ってんなら言うなよ。」

憎たらしい後輩だな。
ジュナの後ろ姿を軽く睨んでやった。

立ち上がりながら残りのコーヒーを飲み干し、空にしたカップを握り潰してゴミ箱に投げ込んだ。

さて。

ジョングギの仲を取り持つ役目はジニヒョンに譲るとして･･･

軽く伸びをしてゆっくりオフィスへ足を向けた。

惚れた女奪われた腹いせに

YG「もうちょっとジョングギには冷や冷やしててもらうかｗ」

あーあ。俺って性悪だな。