Pussy Catに酔ったりしない

9th glasses ページ9

・・・



　

あれ？体の向きがおかしい。



横になってなかったっけ？




『カギ寄越せ』

・・・男の人の声がする。

カギ？バッグの中にあるはずだけど・・・。

『・・・もう！勝手に・・・』




抱え上げられた…。




柔らかいものの上に乗せられた…。




『帰ろ』




まってよ・・・どこいくの？


もう置いて行かれるのはやだよ・・・。


･･･瞼が少し軽くなった。


意識が戻っていく。




「ん？あれ？」


･･･夢？



目の前には暗い部屋でもわかるほど色白で、黒い髪の男の人が気まずそうに突っ立っていた。
手にはわたしの靴。

どこかで見た顔･･･。


YG「・・・階段で行き倒れてたから、ここまで連れてきてやったんだからな？」


あ、この声、あのダイニングバーのバーテンさんの声だ。


YG「お前の靴、玄関に置いたら、俺は帰るからな？」


自分の酒癖の悪さは良く知ってる。それで何度失敗したか。

そしてまた、誰かに助けられた。
助けた人が、あのユンギさん。


「靴置いたら戻ってきて。」

YG「は？」


せっかくだし、巻き込まれてよ。


「飲み直し。付き合ってよ。」


今は一人でお酒、飲みたくないもん。


「いいから！はい！靴置いてこーい！」



イケメンのバーテンさんに助けられたついでに、彼を無理矢理わたしの失恋祝いに巻き込んでやった。

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