好きな人は遠きにありて愛でるもの…だけど (ページ43)

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JM「資料室の移動、ですか？」
NJ「うん、棚の老朽化で危ないから、空き部屋に仮で作るって。」
A「それで、どうして私たちが駆り出されてるんですか？」
NJ「……俺がじゃんけんで負けた。」
「「「課長～～！！」」」
NJ「……すみません。」

あの親睦会からしばらくして。
私とジミンちゃん、テヒョン、ナムジュン課長の４人で大量の資料を移動させている。

しばらく前の昼食会とやらで急遽決めることになり、課長のせいでその大役を引き受ける羽目になった。

──── ── ─

「年末の大掃除でもあるまいし！なんで！こんなことっ！」

盛大に愚痴をこぼしながら台車に資料を積み込むジミンちゃん。

「みてみてー！台車でスケート！」

空の台車に乗って片足をピーンと伸ばして部屋中を駆け回るテヒョン。

「ちょっと危ない！
真面目に資料運搬しないと罰として今日のランチ代全員分払わせるよ？！」

仕事をしないテヒョンを怒る私と

バチン！！

「・・・資料の箱の底が抜けた。」

安定の破壊神っぷりで箱に触れただけで資料を豪快にぶちまけるナムジュン課長。

「「「マジすか･･･。」」」

･･･阿鼻叫喚の地獄絵図です。

ぶちまけた資料がようやく片付いた頃。

JM「絶対４人じゃ無理ですよ～！」
NJ「後で外回り組と交代するから、それまで頑張って！」
A「てか、ユンギさんはどうしてこっち来ないんですか！」
NJ「分かるでしょ？ユンギヒョンは仕事モード中だからテコでも動かないよ。」
TH「はいっ！ランチはユンギヒョンに奢ってもらうのがいいと思います！」
A「そうだね！ユンギさんとテヒョンで折半だね！」
TH「ぶぅ～！Aのいじわるぅ！」

ﾋﾟｺｯ

課長のスマホにメッセージが届いた。

NJ「……お！ジニヒョンたちのお帰りだ！」
TH「やった！交代の時間だ！」
JM「それじゃあ僕はこれを空き部屋に運んでから交代しますね。」
NJ「おう、そうしてくれ。」
TH「じゃあ僕も──」

ジミンちゃんに付いて行こうとした手ぶらのテヒョンに

NJ「テヒョンイはこれを運んでからな？」

課長からたんまり資料の山が乗った台車を握らされた。

TH「・・・ﾊｲ・・・。」
A「くすくすｗ頑張れ、テヒョン！」
JM「さあ行こう？荷物を下ろしたらスケートしていいからさ！」
TH「(ﾁﾗｯ)うん…ｸﾞｽｯ」

半べそ(のフリ)のテヒョンをあやしながらジミンちゃんが仮保管庫に出発した。