82 ページ32
NJ side
「あれ?この店――」
今月の親睦会で訪れた店は、どこか見覚えのある店だった。
NJ「ホバ、この店、候補にあったっけ?いつ見つけた?」
HS「ん〜。10日くらい前?お得意先巡りの帰りにね。
雰囲気いい店でさ、でも意外とリーズナブルでここ、いいかなって。
たった8人しか行かないのに貸し切りにしてもらえたんだよ!だから多少騒いでも大丈夫だよ☆」
俺の疑問はユンギヒョンも抱いたらしくて、
YG「なあ……この店、昔、来たことなかったか?」
NJ「ですよ、ね。いつだったかな……。」
店の事ならジニヒョンに――と思ってヒョンを見たら……
SJ「選りに選ってここか……。」
……いつになくテンションが低かった。
店はそこまで広くはないが、テーブル席が並び、ボックス席が奥にある、ちょっとしたバーのような店。
……やっぱり知ってる気がする。
引っかかるものはありつつも、俺たちはそれぞれ席に着き、グラスを手に取った。
NJ「じゃ、今月もお疲れでした!かんぱーい!」
「「「「「かんぱーい!」」」」」
俺の乾杯の音頭でいつもの親睦会はスタートした。
テーブルに並ぶ料理を見て、既視感を覚えた。
慌ててユンギヒョンの顔を見れば、どうやら考えてることは同じだったようだ。
YG「おい、この店やっぱり」
NJ「ユンギヒョン、俺も今気付きました。」
……昔、『あの人』と来た店だった。
チラッとジニヒョンを見てみると
SJ「おー!美味しそうだねー!食べよ食べよ!」
一見いつものヒョンだけど、ふとした瞬間、表情が暗くなる。
ジニヒョンはとっくに気づいてたんだ。
みんなはいつもと違う雰囲気の店に大喜びだったが、俺たち3人だけは、何とも気まずい空気に包まれてしまった。
393人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あがしおん | 作成日時:2018年5月12日 12時