好きな人は遠きにありて愛でるもの…だけど (ページ10)

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SJ side

「･･･ん？」

・・・目が覚めると、見覚えのない毛布に包まれていた。

「え！は？どこ？」
辺りを見渡すと知らない景色が広がっていた。

知らない部屋の知ってる匂い・・・。

「えっとえっと…ユンギたちと飲んだ後･･･」
いつの間にかAちゃんのマンション前にいて、Aちゃん出て来たらうれしいなーくらいでいたらホントに出てきて…。

「・・・///」

あぁ・・・僕ってヤツは…。
記憶を辿り昨晩の醜態のほとんどを思い出し、恥ずかしさの余り、両手で顔を覆った。

忘れたかったな・・・。

・・・酔ってもほとんど記憶が飛ばない自分を恨む。

そこで疑問が。
「…え、待って？これ、ベッド…だよね？」

じゃあAちゃん、どこで寝てるの？
まさか床とかソファとか変なとこで寝てないよね？！

・・・辺りには人の気配がない。

よく見るとドアがいくつかある。

こっちがトイレ…だったような。

とすると…
「・・・ここ？」

ｶﾞﾁｬ

「あっ///」

急いで扉を閉めた。
ドアに背を向け、今見たことを一生懸命忘れようとした。

「･･･見てない見てない。生足なんて見てないっ！」

明け方の薄明りの中でもはっきりと見えた。

はだけた掛布団から見えたAちゃんの生足。

いつもパンツスタイルだから、見たことなかったな。

・・・白くて・・・いい感じの太さだったな・・・。

はっ！！
「ああああ！バカバカ！僕のバカ！！」

ここに居ちゃまずい！
何か気を紛らわすことを・・・

「・・・まずは顔洗お・・・。」

勝手にタオルとか借りるのは気が引けるなぁ。事後報告でいいかな。
次からタオルくらい持っておくか・・・。

･･･準備良すぎない？それって。

僕のカバンに中に携帯歯ブラシ…あった！

歯磨きしながら部屋をうろついているとキッチンが目に入る。

「･･･何か作るか。」

勝手に冷蔵庫漁るのは失礼だから、少し買い出しに行くか。

「カギ、借りるね、Aちゃん。」

玄関のシューズボックスの上に放り出されたままのカギを拝借して外に出た。