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見ていてたまらなくなって、主任の目の前に回り込んだ。
A「主任……話だけでも聞きますよ？」
SJ「――っダメだよ……Aちゃん……」
A「どうしたんですか？ホントに…。」
SJ「そんな事言ったら止まらなくなるよ……」
A「止めなくていいです。ちゃんと説明してください！私、気になってまた眠れなくなります！」
SJ「……ぅ。」
しばらく間をおいて、
SJ「僕が……あの人を幸せを壊したんだ……」
ぐすぐすと鼻をすすりながら、主任がぽつりと言葉をこぼした。
A「あの人……って……昔の片思いの人？」
私がつい口走った言葉に目を丸くした。
SJ「なん……で？」
課長、ごめんなさい！約束破ります。
A「今日、課長から少し聞きました。彼氏がいる女性に片思いしてた時期があったって。」
SJ「……あいつ……おしゃべりだなぁ。」
目を伏せて力なく苦笑する主任。
A「その人と、私に何の関係があるんですか？」
SJ「……ない……かも。」
A「じゃあ、幸せ壊したって、どういうことですか？」
そう訊くと、辛そうな表情で顔を背けた。
SJ「それは……言いたくない……Aちゃんは知らなくていい事だよ。」
A「それじゃ何の解決にもならないでしょう？」
SJ「……もう、いいんだ。あの思い出は……僕だけのもの、だから。」
こんなに辛そうにしてるのに……どうして一人で抱え込むの？
A「辛い思い出を、一人で抱えるなんて、だから主任はダメなんです！」
主任の辛い顔を見るのはヤだ。いつもの優しくて、明るい主任がいい！
SJ「Aちゃ――」
A「ユンギさんも、課長も主任が心配なんですよ？どうして頼らないんですか！一番主任をよく分かってくれる人たちを！！私だって……私だって……！」
私、どうしてこんなに必死なの？
「私に、できることはありませんか？」
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作者名：あがしおん
| 作成日時：2018年5月6日 22時
