好きな人は遠きにありて愛でるもの (ページ3)

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始業時間になった瞬間、私語が消えて仕事モードに切り替わる、しょっぱいユンギさんに変貌する。
ついでにステルス発動させて仕事に没頭する、とにかくオンオフが極端に振り切れちゃう人。

……ありゃもうスイッチ換わった顔だな。お昼休みまではデスクに根を下ろして仕事するんだろうな。
ちなみに集中すると周囲の音が聞こえなくなるお爺ちゃんで、話しかけてもガン無視するから、当然電話も取らない。
ユンギさんのデスクの電話は一番近いテヒョンが代わりに受ける事になってる。

ガチーン！！

ユンギさん＆ジミンちゃんの後ろのデスクから豪快な金属音。

「Oh no……穴あきパンチが潰れた。」

A「えぇ？穴あきパンチが潰れるって……どうやったらそこまでぺしゃんこにできるんですか？課長。」

……怪力でもないくせに、触れただけで何でも破壊する破壊神ことキム・ナムジュン課長。

エリート社員で若くして課長に昇進しちゃった出世頭。

頭脳明晰、語学堪能、完璧主義で仕事ではミス一つ起こさないんだけど、会社の備品やら自前のペンやらメガネやら、失くすわ壊すわの大変な特殊能力の持ち主。

だから仕事量の少ない課長職に就かされたとかいう噂も。
テヒョンと並び、残念イケメンと呼ばれている一人。

「やー！また壊したの？ナムジュナ！」
NJ「うん、ごめん……。」

ナムジュン課長と同期のチョン・ホソク先輩。

同期だからか、課長を課長と呼ばない一人。
課長が壊した物を直したり、失せ物を見つけたりする課長専属の便利屋。

……ていうのは嘘で、営業成績トップクラスの会社のホープ。

爽やかなスマイルでお客様の受けはピカイチ。人当たりも良くて先輩・後輩に関わらず、面倒見が良く、課長専属お母さん。いや、みんなのお母さん。

HS「A！また遅刻ギリギリだったから、朝ご飯食べてこなかったでしょ！」
A「はい……よくご存じで……。」
HS「僕のチョコバー1本あげるから、これでお昼までがんばってね☆」

胸ポケットからチョコバーを出して片膝ついて私に差し出す。

A「ありがとうございますぅ～～！ホソク先輩、大好き！」
HS「んふふ～♪僕もA大好き～☆」
A「大好きなのはチョコバーの方ですよ♪」
HS「ナムジュナぁぁぁ(号泣)」

……ちなみにホソク先輩のデスクのある引き出しには大量のチョコレートが隠されているとかいないとか。