君だけのカフェラテを。【完】

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「コーヒー飲む？」

TH「俺、コーヒー飲めないから、コーラ！」

右手をビシッと挙手して目を輝かせるテヒョン君。

子供みたいな動作が僕のツボに入った。


「ぷっくくくっ…。かしこまりましたっ…くくくっ。」


グラス一杯の氷にコーラをゆっくり注ぎ、テヒョン君の前のコースターの上に置いた。

余程喉が渇いていたのか、グビグビと美味しそうに流し込んでいる。


TH「・・・ぷはぁ〜！たまらん！にひひっ」

「おっさんみたいだよ、テヒョン君(笑)」


氷ばかりになったグラスをコトンとコースターに戻すと、



TH「ねー、ヒョン…Aとなんかあったんですか？」



テヒョン君の目の色が変わった。



低音で落ち着いた声・・・。

さっきまでの子供のような無邪気さは微塵も感じられなかった。


「…どうしてそう思うの？」


目を合わせずにカップを拭きながら答えた。

・・・目を合わせるのが怖いと、直感で感じたからだ。


TH「A、あの日から何してても上の空だから。」


…だとすれば、原因は僕だろう。



「それに


ヒョンも元気ないみたいだから。」



カップを拭く手が止まった。

テヒョン君と会ったのはまだ2回目、そしてここに来たのは初めて。

隠してたつもりだったんだけど…態度で分かったのかな…。


隠し事をしても、見抜ける子なんだと感じた。


「何かあったかって言えば…あった。でも、それは僕のせいだし…。」

TH「Aに謝ったんですよね、A、怒らなかったですよね？なんで怒らなかったか、聞きました？」

「嫌じゃなかったとは聞いた。でもそれは多分、僕の事、ただのお兄さんくらいにしか思って…」

TH「A、そんな事言ったんですか？じゃ、俺がAを怒らなきゃ。」

「あ！いや…今のはAちゃんが言ったわけじゃなくて、僕がそう感じたって話で…」

TH「Aはヒョンを悲しませた。俺の大事な人を悲しませたから怒るんです。

それに、Aはヒョンに黙ってる事あるし。」

「黙ってる…？」

TH「それから、ヒョンにも怒ってますよ、俺。」

「えっ？」

TH「Aの事、はっきりさせてない。」



ズキッとした。
まさかナムジュンと同じようなこと言われるなんて…。

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