番外編22話 ページ13
玄関から聞こえる声。
少ししてドアがノックされた。
「理事長、お客様が……」
「お客様？」
「どうぞお入りなってください」
職員に案内され入ってきた少女二人と母親らしい保護者が一緒に部屋の中に入ってくる。
智たちには見覚えがあった。
昨日ケンカした相手側にいた少女二人だ。
「まいちゃんママ、あさかちゃんママ」
「皆さんがこちらにいらっしゃると聞いて伺いました」
援護部隊が現れた？
母親たちの士気が上がったように見えた。
「理事長さん、昨日のケンカでこちらのお嬢さんが泣いているんですよ？」
「おいらたち泣かせてないもん」
智の反論が届くはずもない。
「謝ったらどうです？」
「女の子を泣かせて何事もなかったと？それが理事長のおっしゃる人には優しくのご指導の結果なんでしょうか？」
「……あの……ご、ごめんなさい」
謝りの言葉が聞こえる。
けれどそれは智たちからではなかった。
少女たちから。
「どうしたの、まいちゃん、あさかちゃん？あなたたちが謝らなくてもいいのよ。悪いのは全部ここの子供たちの方よ？」
突然の少女たちの謝罪にアキヒサの母たちが困惑の声を上げる。
「その子たち何も悪くないの、おばさんたち」
「悪く……ない？意地悪されたんでしょう？」
「意地悪なんてされてないよ？意地悪をしていたのはアキヒサ君たちだもん」
自分の子供たちから聞いた昨日の詳細とは真逆の事実。
「ここのみんなが悪者になっているって知らなくて。さっきね、アキヒサ君から聞いて驚いたの。おばちゃんたちが怒りに行ったんだって」
それを聞いて慌てて母親に相談。
まいの母親も昨日の事を娘から聞いていた。
智たちに非はない事を。
昨日の本当を説明したくて娘と共にここへ駆けつけてきたのだ。
「あのね、私たちがね公園に言った時ね、あの子たちはもう鉄棒が終わって帰るみたいだったの」
鉄棒を独り占めにした訳ではない。
「そうしたらアキヒサ君がからかい始めたの、悪口を言い始めたの」
言いがかりをつけたのは智たちではない。
「うちのアキヒサが？間違いよ。あの子が言うはずがないわ」
自分の子供を信じる母親。
けど子供の友達も信じるないわけでもない。
だからまい達の言葉にに母親たちの顔色は無くなっていく。
「アキヒサ君、親なしのクセに公園に来るのは生意気だって言ったの」
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ゆきんこ。(プロフ) - ずっとずっと、この作品を、むつきさんを探していました。前に1度むつきさんのお話を読んだ時にお気に入り設定をしたのですが、そのアカウントがログインできなくなってしまい(記憶力のせい)新しいアカウントを作ってから探し続けてたんです！見つけられてよかった。 (2016年9月16日 23時) (
レス) id: cf8d713ce4 (このIDを非表示/違反報告)
むつき(プロフ) - やみぃ〜さん» コメントありがとうございます。予定より壮大になっております！頑張りますので見守っていてくださいね！ (2016年9月16日 21時) (レス) id: f36c77de6f (このIDを非表示/違反報告)
むつき(プロフ) - はぴともさん» お返事遅れました。そして更新も遅れましてです（汗）一波乱の臭いプンプンでご披露させて頂きます！ (2016年9月16日 21時) (レス) id: f36c77de6f (このIDを非表示/違反報告)
やみぃ〜(プロフ) - ありがとうございます。意外と壮大な話で申し訳ないです。でも応援しています。 (2016年9月7日 23時) (レス) id: 571eda6b98 (このIDを非表示/違反報告)
はぴとも(プロフ) - むつきさん更新ありがとぉ＼(^o^)／なにやらまた一波乱ありそうですね。スッゴい楽しみです。 (2016年9月7日 22時) (レス) id: d2f048c3cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：むつき
| 作成日時：2016年4月20日 21時
