番外編10話 ページ1
部屋へ雅紀を寝かせに行った翔と潤が戻ってきた。
「部屋のドアは半分開けてきたよ」
体調の変化すぐにがわかるように。
「ご苦労さん」
二人は気が付く、
先程とは部屋の空気が変わっている。
「あれ？なんかあった？」
不穏な空気が漂っていた。
発生源は和也だ。
和也はテーブルを挟み真正面で准一と向き合っている。
正座で。
こっそりと翔が智にどうしたのかと尋ねる。
「いんや、突然、かずがあそこに座ったと思ったら睨み出してさ」
「なんか面白くないんですよ」
兄たちの戸惑いに答える様に和也が話始める。
「さっきから含みのある言葉ばかり使われて、なんか面白くないんです」
困ったように准一が鼻の上を指で触る。
「えっと……俺、何か気に障ること言ったみたいだな」
「触りました。がっちりと。ソフトであったならさらっと流そうともしたんですけど」
「がっつり？ソフト？」
「言ったじゃないですか、ロスに連れて行こうとしただの、背負う相手になりたかっただの」
確かに言った。
それが気に障る言葉だったらしい。
「私の知らないまー兄との関係を見せびらかしているようで本気で面白くないんです」
沈黙。
そして沈黙。
やがて准一の笑い声で静寂は終わった。
「お前相変わらずだな！はははっ！」
「何がです？」
「赤ん坊のときもだった。俺が雅紀に構うと必ずって言っていいほど邪魔しにきたな、俺のまーをとるなーって勢いで」
見る見るうちに和也の顔が赤くなっていく。
「兄貴たちに聞いてみろよ」
「聞かなくてもいいです！」
聞かなくても自覚はある。
多々ある。
頬を膨らます。
「昔話で良かったら聞く？」
楽しそうな准一。
兄たちから子供の頃の話は聞いている。
ただ、兄視線ではない知人から見た雅紀の幼少期に興味があった。
興味があるのは和也だけではない。
潤も。
和也の隣に正座をした。
「聞かせて頂きます」
「喜んで話せてもらうよ」
「じゃ、おいらたちも」
「お前らは知っているだろう」
「聞かせろよ。翔君以外のブラコン話しぃ」
目を細めゆっくりと翔が智へ顔を向ける。
「ブラコンは認めるけどあなたもだからね？」
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ゆきんこ。(プロフ) - ずっとずっと、この作品を、むつきさんを探していました。前に1度むつきさんのお話を読んだ時にお気に入り設定をしたのですが、そのアカウントがログインできなくなってしまい(記憶力のせい)新しいアカウントを作ってから探し続けてたんです！見つけられてよかった。 (2016年9月16日 23時) (
レス) id: cf8d713ce4 (このIDを非表示/違反報告)
むつき(プロフ) - やみぃ〜さん» コメントありがとうございます。予定より壮大になっております！頑張りますので見守っていてくださいね！ (2016年9月16日 21時) (レス) id: f36c77de6f (このIDを非表示/違反報告)
むつき(プロフ) - はぴともさん» お返事遅れました。そして更新も遅れましてです（汗）一波乱の臭いプンプンでご披露させて頂きます！ (2016年9月16日 21時) (レス) id: f36c77de6f (このIDを非表示/違反報告)
やみぃ〜(プロフ) - ありがとうございます。意外と壮大な話で申し訳ないです。でも応援しています。 (2016年9月7日 23時) (レス) id: 571eda6b98 (このIDを非表示/違反報告)
はぴとも(プロフ) - むつきさん更新ありがとぉ＼(^o^)／なにやらまた一波乱ありそうですね。スッゴい楽しみです。 (2016年9月7日 22時) (レス) id: d2f048c3cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：むつき
| 作成日時：2016年4月20日 21時
