17話 ページ18
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A「ﾁｯ…(マークを剥がせない…)」
Aが3人のマークを振り切ろうとしている間に咲山、寺門、辺見から集中攻撃を受ける円堂はひたすらその体にボールを浴びる
影野「あいつら…」
松野「ゴールを決めることが目的じゃない…！円堂を潰すのが目的！」
その光景を3人のマークを振り払おうとしているAの視界の片隅で青いポニーテールが動いた
風丸「ふざけるな…こんなの…こんなの！…サッカーじゃない！」
そう言って飛び出した風丸は自身で円堂に当たるはずのボールを弾いた。しかし、衝撃でゴールネットに叩きつけられた体は力無く落ちた
A「風丸！」
佐久間「A！この期に及んでまだそいつらの味方をするのか！」
佐久間は回り込んでAの前に立ち、両肩を掴み訴えかける。そんな佐久間の苦しそうな表情にAも言葉に詰まる
A「佐久間…お前はなんで…」
佐久間「俺達には…俺には、お前しかいないんだよ！」
A「！」
佐久間の脳裏には、初めてAと出会った時の映像が鮮明に映っている。不安しかなかった帝国学園での生活はAと出会って、サッカーをAとして、沢山手を差し伸べてくれたAがいて、佐久間自身の右目に付けている眼帯もそんな大事なAから贈られたものである。色々なことを教えてくれた人はこれからもAしかいないと言う依存にも近いような感情に何故気づいてくれないのか。急に自分の前から去って行った愛しい人にどれだけ苦しんだか。もうこれ以上の“苦痛”を俺に与えないでくれ。拒否なんてされた時にはもう可笑しくなってしまいそうだよ
円堂「風丸！」
円堂の声でAと佐久間のお互いの意識が現実に戻される
円堂「お前の気持ち、受け止めたぜ…！絶対、このゴールは守ってみせる！」
鬼道「ﾌｯ…1度として守れてはいないが」
鬼道はボールを真上へ蹴り、それを寺門が必殺技で円堂に打つ
A「円堂！」
円堂「来るな！」
A「…！」
円堂「俺が止めるんだ！」
円堂「このシュート、決めさせるもんか！」
円堂に僅かの黄色い光が現れ、防いだと思ったが円堂はそのままゴールネットに叩きつけられ起き上がれない
A「円堂！」
雷門のキックオフだが、Aが周りを見渡すと目金以外は立ち上がれない様子。流石のAも限界だと思わざるを得ない
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作者名：shortpeace | 作成日時：2023年1月6日 1時
