＊248 ページ19
＊
Side M
見覚えあるシルエットが見えたもんで
近づいたら案の定(うちの)Aで。
だけどその横には
護衛でもしてんのかってぐらい
目を光らせる男がいて。
つまりどうやら俺は
ライバル視されているらしかった。
んー…
ちげぇんだよな。
恋敵とか？
ライバルとか？
そんな甘っちょろいもんと
一緒にしないで欲しいわけ。
言っとくけどこっちは
記憶がない頃から面倒見てんだからな。
と、言いたいのを堪える。
なぜかって？
すぐ分かっちまったから。
ほお、これが例の…と
以前聞きだしたAの話を思い出す。
どう低く見積もっても
俺を見る目はライバルのそれだし。
…両想いだろ、これ。
けれどAは必死に視線で何かを訴えてくるし
掘り下げてほしくないことでもあるんだろう。
その意図は分からないが
意思を汲んでやりたい気持ちはある。
俗にいうところの
“了解”ではなく“理解”だ。
…まぁね、泣かせたくないし。
ちなみに過保護な自覚もそれなりにはある。
なので。
“残念ながら”今日はクラスの集りで
“今のところ”ただのクラスメイトである
この二宮の威嚇を認めてやるべきか…
と迷っていたところに
良くも悪くも空気を読まない
鼻にかかった雅紀の声が響いたというわけ。
「おお、雅紀。久しぶり。」
振り返ってその声に答えると
しっぽを振る大型犬のごとく
嬉しそうに俺へ飛びついてきた。
「えー！なんでいるの？久しぶりーっ！」
割と堅苦しい生徒会の中で
唯一と言っていいほど俺に懐いてて
遠慮なく話しかけてきてた後輩。
っていうか、
敬語を知らないだけかもしんないけど。
でも懐かれて悪い気はしないもんだし。
Aの惚れてる相手も
コイツぐらい真っ直ぐなやつだといいんだけど。
前の…櫻井、は確かに真面目な感じだったけど
A自体、元はちょっと悪いのが好みだからなぁ…
変なのに引っ掛からないといいけど。
と不安に思ってチラリと横目で見ると
そんな俺の心配を見透かしているかのように
二宮がきゅうっと口角を上げて目を細めた。
＊
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 172人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
櫻宮 - 久しぶりの大量更新感謝ですm(_ _)m[友達以上恋人未満]な関係の二人。そして恐らく好きであろう潤くん。うわぁ、なんかカオス、(^^;)これからどうなるんだろ。続き楽しみです！ (2021年7月6日 8時) (
レス) id: 59853f2783 (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮 - なんだ。。知らなかったんだ。良かった笑笑...とりあえず年明けに全部撮り溜めしてたテレビ見ます。紅白で終わりなので凄く寂しいですが仕方のないこと。5人で戻って来ることを待ちましょう。大丈夫。まだ終わりじゃないよ。 (2020年12月29日 13時) (レス) id: 59853f2783 (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮 - えっ大野さんあなたいつの間に。。(^-^;てことは潤くん大野さんのこと知ってる？？あーもーっ続き気になる！！ (2020年12月13日 17時) (レス) id: 59853f2783 (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮 - お互い凄い強欲(爆)笑っちゃう笑笑更新楽しみです！ (2020年11月29日 16時) (レス) id: 59853f2783 (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮 - ニノはどっちなんだ？よくわからんユミちゃんか夢主ちゃんなのか、、笑笑更新楽しみです！ (2020年11月14日 10時) (レス) id: 59853f2783 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：でこぼこ | 作成日時：2020年8月29日 21時
