【ここに願いを − O.S 】3 ページ34
＊
指令通りタコ作って仕事に行った日
帰ると新たなリクエストが置いてあった。
“次はスイカね！！”
昼間メール来たときは
んなこと言ってなかったぞ。
張り切って真ん丸のスイカ作って
つっても白っぽい茶色のまんまだから
クレイカッターでこー…線入れてそれらしく。
意外といい出来で満足して写真を送ったら
返ってきた返事は爆笑スタンプ。
失礼なヤツだ！(笑)
5人でのレギュラー2本撮りを終え
相葉ちゃんと2人で次の取材待ちな楽屋。
合間に届いてたメールには
小さな星型の写真が添付されてた。
ヒントよろしく部品みたいなあれこれを
一個ずつ確認してくけど…分かんねぇなぁ…。
「りーだー、なにウンウン唸ってんの？」
長い足をバタバタさせた相葉ちゃんが
綺麗な黒目で覗き込んでくるから
不思議な作品たちを見せて説明する。
「うーん。これは星でしょ？
で、りーだーのスイカとタコ…。
あとはなんだろうね？」
「これさ、なんだと思う？」
金網のような蜘蛛の巣のような謎の物体。
「んーっとね…あ、あれじゃない？
焼き肉の網？のちっちゃいバージョン？」
「え〜、ますます分かんないよ(笑)」
「あっ…旬！旬のもの！！絶対そーだよ！
タコもスイカも星も今が旬じゃない？！」
「んぇ？星に旬ってあんの？」
「分かんないけど、大三角形とかあるし？」
「ふんふん。じゃあ旬のもので考えてみっかな。」
そうこうしているうちに数日が過ぎ
ニノと雑誌のコーナー撮影をしてるスタジオで
あっ！と思い当たるもんを見っけた。
「ふっ…ふふっ…ふふふっ。」
分かってしまえば今まで分かんなかったのが
むしろ不思議なぐらいで笑いが止まんなくなる。
や、正確にいうとまだ分かんねぇのもあるけど
んでも…間違いなさそうだ。
ニヤニヤ笑いが止まらない俺にニノが
おじさん気持ちわるーぃ
って言いながらドスンと乗っかってきた。
＊
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作者名：でこぼこ | 作成日時：2017年3月5日 1時
