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【堕天使 − S.S 】3 ページ22
＊
奥の部屋へと足を踏み入れ鍵をかける
いっそのこと南京錠にして
鍵を捨てちまうってのはどうだろう
そうすれば永遠の時を共に過ごせる
心も体もドロドロと
ふたり溶け合えればいいのにと
繋がる度に思うのに
ひとつになるのはほんの瞬間
どれだけ体を重ねても
決して交差することのない日々
「ねぇ翔。覚えてる？」
始まったあの日
声を 音を 色を 香りを
懐かしむように思い出し
潤んだ目で指を滑らせ
俺の素肌に問いかける
過去ばっか見てんじゃねぇ
目の前の俺だけ見ろよ
言葉にできない想いを
揺れるカラダに響かせる
こだまするのは天使の歌声
傷つき傷つけ
何かが壊れてしまったら
俺とまた始めりゃいい
痛みも涙も後悔も
全部俺が飲んでやる
「翔は怖くないの？」
んなこと聞くなよ
当たり前だろ？
光なんていらねぇよ
奈落の底も
地獄の果ても
アンタさえ居てくれんなら
怖いもんなんて何もねぇ
堕ちて 堕ちて
いつまでも どこまでも
アンタが導いてくれんなら
俺にとっちゃソコが天国
だからこのまま
ふたり果てまで堕ちようぜ
頼むから
ココニイテ
Fin.
＊でこぼこ＊
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作者名：でこぼこ | 作成日時：2017年3月5日 1時
