でっかい愛 ２

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「イチバン、スキナコ？？オレガ？」


カタコトみたいに聞き返して、

腕の中で振り返った神ちゃんは、
うるうるした目で俺を見つめてる。


「俺の一番好きな子は、神ちゃん。
・・・とも」


照史さんの前で恋人役してた時みたいに、呼んでもうた。


「・・・ん。
俺、俺な・・・
俺も、重岡のこと、」


ドキドキで壊れそう。

神ちゃん、今、告白してくれようとしてるよな？


「ん？」


自然と声が甘くなる。


好きでたまらんねん。


「重岡のこと、・・・好き、」


やけに緊張してるから、
ほぐそうと思って。


「うん、知ってたで？
かあわええなあ。照れちゃってな」


ちょっとおどけて、
ほっぺた、つんつんしたったら。


「何やの！その返事は！」


大林に殴られた肩をバンって叩いてくるから、
激痛走った。


「いてっ！痛いって！」


「ごっ、ごめんっ。
すぐ手当てするからっ・・。
まずはお風呂入った方がええんかな。
あっ、その、深い意味はなくてっ・・・」


「怪我はまあ、大したことないで。
それよか、とも。ほんま、照れ屋さんやなあ」


また、ほっぺにちゅってしてまう。


神ちゃんが、びっくりしたみたいに、瞬きする。


まつ毛がバサって揺れて、

その表情が、俺の心臓、ダイレクトに掴んで、

ばくばく爆音鳴らし出す。


神ちゃんも、

今更、
俺の張り付いたシャツ、意識し出したらしくて。


急に俺の腕、すり抜けてさ。


「はよ、着替えなあかんよな。
とりあえず、この服に着替えて。
オーバーサイズやし、
ちっちゃくはないと思うねんけど・・・」


置いてた部屋着を差し出してくれた。


「うん、ありがとな」


「早よ着替えて。目のやり場に困るから」


「神ちゃん、案外えっちやな」


そう言うたら、真っ赤っかなって。


それから、何を思うんか、段々、泣きそうな顔になる。


「重岡、嫌よな、こんなの。
ほんまにオメガの俺でええの？
重岡なら他にいくらでも相手おるやろ？」


消えてしまいそうな、儚い空気纏って・・・


ぼろっと溢れて伝った涙。


胸の痛みに任せて、
真っ白な頬に手のひらを添える。


ヒートの時の涙は生理的なもんやて言うてたけど。

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