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目が覚めればいつもの自室。
また、同じ夢。やけど、ただの夢やないって思う。もしかしたら前世の記憶...とかそう言うもんなのかもしれん。わからんけど。
親に催促されて家を出る。
今日から高校生になる俺は、あの記憶におるあいつをずっと探しとるけど、見つけられてへん。
そもそも向こうもこの時代におって、更に前世の記憶があるとは言いきれんのに探してまうのは、それだけAの事を求めとるからやろうな。

『ぎゃっ!』
「うおっ」

考え事しとったら曲がり角で人とぶつかってもうた。
勢いで転んでる相手に大丈夫かと声をかけようとした。

「!!お前...」
『いてて...へ?』

ずっと探しとった、もう忘れかけていた声が聞こえたんや。
俺は相手の、彼女の顔をじっと見つめてしまった。
夢の中よりは幼さが残っていたが彼女だ。間違いない。

『あ、あの...大丈夫、ですか?』
「え?」
『いや、泣いてるので...どこか怪我したのかと...』

彼女に言われ自分の顔に触れれば涙がボロボロと零れていた。
涙を止めようとしても、一向に止まってくれへん。
どうしよう思っとったら、彼女は“あの時”と同じように俺の手と頬に自分の手を添えてきた。

「な...」
『大丈夫、だよ...?』

ニュアンスは違うが“あの時”と同じ単語を彼女が発する。
そして優しく笑顔を浮かべながら、

『“私はここにいるよ”』

頭の中で夢の彼女と目の前の彼女が重なる。
ほんまに、あいつなんやな...

『あれ?私、何言って...』
「...なぁ」

俺は頬に触れる彼女の手を軽く握る。
あの時は言いたくても言えなかった言葉を、今回こそあんたに伝えるわ。

「 」

やっと、あんたに言えたわ。
今度はずっと、そばに居させてな?

これはきっと運命(zm)→←この言葉を(zm)



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鯉口(プロフ) - 赤羽 紫音さん» コメントありがとうございます! (2020年4月4日 3時) (レス) id: ad6d0057cd (このIDを非表示/違反報告)
赤羽 紫音 - 凄い! (2020年4月4日 2時) (レス) id: 527cd6ca75 (このIDを非表示/違反報告)
鯉口(プロフ) - ノアさん» 主催者の鯉口です。コメントありがとうございます(*^^*)まだまだ続きますので更新をお待ちください! (2020年2月29日 1時) (レス) id: ad6d0057cd (このIDを非表示/違反報告)
ノア - めっちゃ好きです! 文才分けて欲しいぃ((( 毎日、楽しみにさせてもらってます! 更新頑張って下さい! (2020年2月25日 22時) (レス) id: 47bc0266fa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鯉口 x他11人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年2月18日 19時

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