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だからグルッペンは、なるべくトントンの前では鬱の話題を避けた。
ずっとそうしてきたのに、今日になって彼から鬱の話をしてくるとは思わなかった。
始め、彼が無言を貫いたのはその発言への驚きがあったからである。
「グルさんは、治ると思ってるんですか」
「あの日言っていた、�犧�はまだ�瓩蓮△い弔砲覆辰燭藹�るんです？」
あの日、鬱が今の状態になってしまった始まりの日。
グルッペンはトントンを初めとした幹部たちの前で、こう言った。
――時が来てくれるまで、今はまだ。
「砕けてしまった心は簡単には治らない。
相手の正体が不透明で、かつ強敵であるかぎり」
「その砕けたあいつの精神を、いつまで拾い集めたらええねん。
もう無理やろ。あいつはもう戦えへん」
トントンの記憶に残る鬱の姿は、今よりもずっと晴れた笑顔で、辛くとも共に笑い合っている姿だ。
独りで身体を壊して、失望して、嘆く姿ではなかった。
「どう、するつもりなんや」
トントンはこの会話の始めの問いを、もう一度グルッペンにぶつけた。
トントンは今の鬱を見ることに耐えられないわけじゃない。
限界が来たわけでもない。
片付けなければ問題が多いのだ。
難しい問題がありすぎて、放棄しそうになっている自分が嫌なだけなのだ。
この葛藤は、きっとトントンにしか分からない。
見えないものへの葛藤を抱える彼を、きっと他の幹部は理解しきることはできない。
きっと、グルッペンでも、全ては分からないだろう。
＊
「鬱は心が折れてしまった」
約十年前のあの日。
グルッペンは感情のない声でそう言った。
ひとらんらんやオスマン、鬱と特に仲良くしていたショッピやチーノの表情が、どんなものだったのかはもう覚えていない。
けれど、コネシマとロボロは険しい顔をしていたような気がする。
自分は、どんな顔をしていただろうか。
トントンは朧気な記憶を引っ張り出していた。
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鯉口(プロフ) - あきらさん» コメントありがとうございます！最初の注意事項の項目を読んで察していただけると幸いです (2022年7月20日 0時) (
レス) @page1 id: ad6d0057cd (このIDを非表示/違反報告)
あきら - 宝石の国、、、、？あっいつも見てます頑張ってください (2022年7月19日 18時) (レス) id: 59a8197af5 (このIDを非表示/違反報告)
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