第16話 ページ20
Aside…
A(珍しく、今日はひとりか…)
放課後、いつもならみんなと帰ったりレッスンに付き合ったりしているのだが、今日はみんな部活や打ち合わせ等で誰も捕まらなかった。
A(いや、そもそも独りが本来の俺であって……って、駄目だな。慣れって怖い。)
英智「やぁ、君が転校生のAちゃん……？少しお話、いいかい？」
A「！？」
近距離で背後から声をかけられ慌てて振り返った。
他にはもう、誰も居ないはずの教室で、まさか俺が気づかないとは…。
A「えっと、あなたは…？」
英智「僕は天祥院英智、この学院の生徒会長を務めているよ」
A(生徒…会長……？)
A「そんな方が一体、私になんの用ですか？」
英智「あぁ、そう警戒しないでもらえると嬉しいよ。実は君に…ひとつ提案をしたくてね」
A(何となくだけど、嫌な空気を感じる…)
ニコリと微笑んだ会長とは対照的に、俺の背筋には冷や汗が流れた。
A「て、提案…ですか」
英智「そう、君のことは色々と調べさせて貰ったよ」
A「なっ……！」
英智「随分と、大変な思いをしてきたみたいだね」
A(この人、どこまで……)
これは大変まずい展開だ。過去をそれなりに知られてしまったという事は「俺」を知られたと解釈して問題ないだろう。それはまずい。この事が公になれば、きっと俺の今の居場所も無くなる。
A(いや、もしかしたら有って無いような物かも……)
ううん、そんな事はない。彼らは、あんずは、ちゃんと今の俺の居場所だ。きっと。だから…
A「あなたには関係ない……」
英智「ふふ、そう？あの時のように居場所のない辛い思いはもう、したくないんじゃないかな」
ふと、脳裏に、思い出したくもない、孤独の日々がフラッシュバックする。この人の話す言葉は不思議だ。まるで心の中を好き勝手に探られている感覚。居心地が悪い……。
英智「誰も守ってくれず、自分で守るしか無かった…」
A「ッ知った口聞きやがって……」
英智「そうそう、それだよ。まるで身を守るのに必死な野良猫の威嚇だね」
A「手前ッ」
英智「まって。僕は喧嘩をしに来たわけではないんだ。ごめんね、言い方が悪かったかな？君には同情もするし、守ってあげたいとも思うんだ。だから、提案をさせてくれないかな？」
…………提案。
A「……なに、を」
英智「うん、Aちゃん。僕の恋人にならないかい？」
.
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彩(プロフ) - wはい，頑張ってください (2020年8月27日 21時) (
レス) id: 7ef4eb4ee1 (このIDを非表示/違反報告)
洋燈（らんぷ）(プロフ) - 彩さん» コメントありがとうございます♪よく眠れているようで良かったです笑大変励みになりました。頑張らせて頂きます！ (2020年8月27日 8時) (レス) id: 51b01a283f (このIDを非表示/違反報告)
彩(プロフ) - コメ失礼します！！失礼ですが，続きが気にかなりすぎて夜しか寝れないので早く書いてください！！ (2020年8月26日 7時) (レス) id: 7ef4eb4ee1 (このIDを非表示/違反報告)
洋燈（らんぷ）(プロフ) - きららさん» コメントありがとうございます！私も個人的に俺っ子大好きなのでそう言って貰えて嬉しいです！！！更新マチマチになってしまっていますが頑張らせて頂きます♪ (2020年5月17日 3時) (レス) id: 51b01a283f (このIDを非表示/違反報告)
きらら(プロフ) - コメ失礼します…！夢主ちゃん俺っ子なのとか鈍感なの凄く好きです！体調に気をつけて自分のペースで更新頑張ってください！応援してます！ (2020年5月17日 3時) (レス) id: 36a6836253 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：洋燈 | 作成日時：2019年7月27日 23時
