戦場に咲く赤椿と恐れられた彼女は仲間とともに異世界にやってきた。【銀魂×ヒロアカ】 (ページ45)

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そんなことゆるさない〈三十七話〉ページ45

何も言い返すことが出来なかった。

ただ────晋助を見つめる。

晋「……何見惚れてんだ?」

貴「っ…別に見惚れてなんかない!!」

晋「にしてはさっきから何も喋ってねぇじゃねえか。」

貴「アンタが訳の分かんないこと言うからでしょ。」

晋「……ツンデレも変わってねぇか。」

貴「誰がツンデレだ!!そういうお前もツンデレのテンプレだろ!!!」

ああ!!こんなんじゃ話すら進まないじゃない!!

ひとりでイライラしてると向こうから足音が聞こえてきた。

貴「ほら、晋助もそろそろ行かなくちゃいけないんじゃないの?」

晋「あぁ…とりあえず…。」

貴「……?」

ｸﾞｲｯ

貴「えっちょっ…晋助!?」

晋「うるせえ。少し黙ってろ。」

貴「………???」

急に人を引っ張って草むらに隠れるなんてどういうつもりなんだこいつは…。

────そんなことを考えてる内にいかにもガラの悪そうなツルッパゲのおっさんがやってきた。

「高杉はどこに行ったんだ!あの野郎死柄木の指示も聞かずに一人でさっさと行きやがって…!!」

ん??

はっ…晋助の奴まさか……。

「だから異世界の奴とか信用出来ねえんだよ!!」

辺りに誰もいないことを確認してからその男は去っていった。

晋「行ったか…。」

貴「ねえ晋助。私にも分かるように説明してほしいなあ。あれ誰?死柄木って誰?まさかあいつら……なんか言ってよ晋助!」

晋「……。」

貴「ねえ晋助ってば!!」

「A!!どこにいんだ!」

後少しってところで聞き慣れた天パの声が聞こえてきた。

晋「…ここまでみたいだな。」

貴「アンタ逃げるつもりなの!?」

晋「……じゃあなA。」

私の言葉に耳すら傾けずに晋助は足早にその場を去ろうとする。

────ダメだ。

貴「何で…何で────敵(ヴィラン)達なんかと手を組んでんのよ!!」

晋「……………それをお前にいう必要はない。」

最後にそう冷たく言い放った晋助の瞳は黒く濁っていた。