色は空 空は色

蜜柑色の人 ページ37

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ホソクさんは、しばらく前から見ていた。

ナムジュンさんの撮影の時から

ずっと

じーっと見ていたのは気付いていた。

真剣な顔で

ポーズとか表情の勉強かな。

でも、ホソクさんとナムジュンさんのタイプは全然違うのに……あ、だからこその見学なのか？





ナムジュンさんの写真のチェックをしている時でさえ、こっちをじっと見ていた。

私たちの所に来るわけでも、写真を見るわけでもなく、会話に入る事もなく

ただジーッと見ている。

何度も何度も目が合うけれど

その度に見つめられ過ぎてそらしてしまう。





ホソクさんは、もう私に気づいたのかな

夢のこと、気づいた？

いや、やっぱり皆と同じように

夢を見たのかな。




きっとそうだよね

だってこんなに私のこと見てるんだから。






ホソクさんの写真は少し広い場所で

カンさんの声がかかり、動きを出してもらう

私も、撮りながら近付く。






「ホソクさん、よろしくお願いします。撮り続けますね。｣






｢よろしくお願いします。｣





ニッコリ笑う顔は、仕事用に見えた。

なんだろう。

私は、さっきのあのじーっと見つめていた瞳と

真面目な顔が、好きだった気もする。

真顔がホソクさんの素の顔だったから、だろうか





きっと、ホソクさんのいつものイメージは

笑顔なんだろう。

仕事用の笑顔。明るくて可愛くて元気な笑顔

それよりも

いつもと違うような表情が欲しいな

と、思ってしまった。








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