検索窓
今日:4 hit、昨日:1 hit、合計:29,122 hit

ゲーム ページ7

視点S


「Aー、ここどう攻略すんのー?」

俺は動画の編集をしながら、ちらりとツリメを見た。
いつものソファにあぐらをかくツリメがいて、あたりまえのようにAがその足の上に座っていた。

「んー?そこはねえ、あれ?そこまだやってないとこだ」
「じゃあ俺のほうがリードしてる?」
「今日だけたまたまね」

最近こいつらはパズルゲームにはまっているらしい。
昔からなんだかんだこの二人は気が合うのだ。変わり者同士、というか。性格も少し似ている。纏う雰囲気もよく似ている。顔は全然似てない。
ツリメはAの細っこい肩を抱くようにして腕を前に出し、ひとつの画面を二人で見ている。
俺ら以外が見たら絶対に恋人同士に見えるだろう。いや撤回。俺にも見える。実は付き合ってんじゃねえの?とか思う。

「んー?Aの髪の毛今日えいちゃんの匂いする」
「さっきお風呂借りたの。つりちゃんもシャンプー同じじゃないの?」

さっきまで夢中だったスマホをぽいっと放って、ツリメはAのふわふわの髪に顔を埋めた。

この二人は隠し事なんてできる器じゃないし、もし隠していたなら流石にこんなにおおっぴらに絡んだりはしないだろう、付き合っているならそう言ってくれるはずだしね。
二人とも、良い意味でも悪い意味でも、精神年齢が幼いところがあるから、多分、そのせいだ……ろ?
おそらくお互いに深くは考えていない。はず、きっと。異性ってより幼馴染って意識のほうが強いんだろう。気楽でいいよな。

「シャンプー同じだけど…なんか、えいちゃんの匂い」
「エー、おんなじ匂いするよ」

今度はAがツリメのプリン頭に寄る。
…まあ、俺だってAのことを女の子だと思って接することなんて少ない。が、こんなに体格も変わった今、男の方からベタベタ触れるってなかなかできることじゃあないと思う。
そういう性別間の気まずさみたいなもので、異性の友達ってのは離れていくんじゃないかな、と思う。
そういう点ツリメみたいに気楽なのは若干、若干羨ましいような…そうでもないような。

「ぎゃん!なんで耳かじるの!?」
「耳じゃなくてピアス噛んだんだよ」
「すぐ新しい物口に入れるの良くないよ!」
「だってキラキラ…
「ベタベタベタベタ鬱陶しいんだよお前ら!!
ツリメはいい加減にしろばかたれ!」

ステキ→←アイス



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (55 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
205人がお気に入り
設定タグ:YouTuber , アバンティーズ   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

フェザー - 夢主とアバのみんなが喧嘩して4対1になって暴言を吐かれてからのあまあまな仲直りが見たいです! (2018年1月24日 21時) (レス) id: 874f7f8e04 (このIDを非表示/違反報告)
たちょらー(プロフ) - エイジさんか、ツリメさんでほのぼのしたにちじょうふうけいみたいなやつをお願いします! (2017年10月17日 1時) (レス) id: f9c589a444 (このIDを非表示/違反報告)
まりん(プロフ) - いつも楽しんで読んでいます!アバのうち誰かが風邪ひいて夢主ちゃんが看病、治ったと思ったら夢主ちゃんが風邪ひいちゃってアバのみんなから看病してもらう、みたいなのが読みたいです!!分かりづらいかもですがお願いします♪ (2017年10月15日 9時) (レス) id: f79d1c3388 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:出井です | 作成日時:2017年10月7日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。