喧騒と静寂 ページ9
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その動作はあまりにも自然で、密着しているのにも関わらずわたしは反応が遅れてしまった
____ 俺は男で君は女... ？
どこか妖艶な笑みを浮かべるジャックの瞳を見ていると... 段々と思考が鈍ってくる
彼の指がゆっくりと私の頬に触れた時
ドカァン！！ .... とすぐ近くに砲弾が落ちた
その音で我に返り
『なッ.... 離れて！！』
ドンッ と胸を叩いて突き放した。
い、今のなに？..... 砲撃がなかったら今頃...
ドッドッと音を立てる心臓を落ち着かせる
それを知ってか知らずか、ジャックは勝ち誇った様な笑みを浮かべた
「これは失礼。満更じゃない感じだったからつい、」
悪びれない様子で歩みを再開した
ジャックの方が1枚上手だ
....... 悔しい。
わたしは渋々その背中を追いかけた
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「ここだッ」
ジャックはお目当ての何かを見つけた様で、わたしもその建物に足を踏み入れる
『え？』
砲撃で壁に穴が空いているものの、そこは酒場だった
既にジャックは散らばった酒瓶を物色している
『お酒飲むの？ここで？』
______ 信じられない。
いよいよ着いてきたことを後悔したが、
1人で飛び出せばまた海賊に襲われるかもしれない。
「A、お前は何も分かっちゃいない。とんだ世間知らずのお嬢様だ
だから俺が教えてやる。外の世界を... 海賊を。」
そうニヤリと笑って誰もいないカウンターに腰をかけた彼は、
隣にトンッと酒瓶を置いた
ここに座れということだろう。
本当に不本意だがそうするしか無さそうだ
「 脱獄の成功に 」
彼は酒瓶を持ち上げた
『..... まだ成功してない 』
わたしが戸惑いながらも目の前の酒瓶を手に取ると、
勝手に瓶を当てられコン.. と音がした
その音はすぐに喧騒の中に消えていく
隣を見ればぐびぐびと喉を鳴らして酒を仰ぐジャックがいた
何とも変な状況だ
いまだに砲撃が続く騒がしい街の 静かな酒場で
わたしはあの有名な海賊とお酒を飲んでいる
まだ船の準備すらしてない。
でもそんなことを考えるのはもう馬鹿らしくなってきた
瓶の蓋を開け、甘い香りを漂わせるそれを一気に喉に流し込む
『！.... ゲホッ なにこれ？』
「何って最高級のラムだ。本当に何も知らないんだな」
冷やかす様な口調で、でもどこか嬉しそうな彼は
これ見よがしに瓶を仰った
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ヨゾラ - やばい！めっちゃドキドキする！続き待ってます！！楽しみです！ (9月8日 19時) (
レス) @page40 id: a3558bbdb6 (このIDを非表示/違反報告)
紅茶の狼 - めちゃくちゃ面白かったです‼︎続きが気になります！！！！！！ (8月12日 1時) (レス) @page40 id: c1d0e4500e (このIDを非表示/違反報告)
みゆりこ(プロフ) - めちゃくちゃ好きなお話です！！続きが読みたいです！！ (6月25日 13時) (レス) @page40 id: 106efb8e24 (このIDを非表示/違反報告)
rinrinqq22(プロフ) - 続き待ってます！！！楽しみです！ (5月7日 13時) (レス) @page40 id: 173fcaa33c (このIDを非表示/違反報告)
たゆ(プロフ) - たーさん» コメントありがとうございます！嬉しいお言葉... 忘れるまで忘れません！！ (2023年3月26日 15時) (レス) @page33 id: fc0dc7d623 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たゆ
| 作成日時：2023年2月14日 0時
