黄色い少年【我妻善逸】

∵ ページ39

宇髄side


またコイツはこんな色気を...!!


誰だ？こいつに酒呑ませたの

あ、俺だな、だけどこいつが呑んだのは一杯だけだろ？



こんな地味な量で酔うのかよ..！


火照った頬に、とろんとした目...


呂律は回ってるみてぇだが、その格好でそれはやばいんじゃないか...？



藤の花の家紋の家で着替えさせたが、
それだけでもこれは胡蝶に殺されると思った...


白いうなじと意外とふっくらした胸元...
嫁を見慣れてる流石の俺も、目のやり場に困る



...俺は断じてヤラシイ気持ちで呑ませた訳ではない。祭りの神に誓う。



___あぁ、座敷に入っちまいてぇな...


だが俺はこれから鬼を倒しに行かなきゃならねぇ

下限でもねぇ鬼だろうから数分で片付く筈だ



片付けたらその後は...


いやいや駄目だ

こいつを嫁にしてからじゃないとこいつは絶対俺に振り向かねぇ..


あーめんどくせぇ！とにかく鬼だ鬼！


宇「出るぞっ 」


『はぁい 』


.....酔ってないってよく言えたな！！
俺の気も知らずにニコニコしやがって


ちょっと足もふらついてんじゃねえか...‼





宇「...荻本屋の方から微かだが鬼の気配がする。

一瞬でド派手に倒してくるから、お前はここで待っとけ。
絶対動くな、絶対誰かについて行くな、分かったな？」


ふらつくこいつの二の腕を掴んで、路地のゴミ箱の裏に座らせた。

死角になってるから大人しくしてる限りは見つからねぇ筈だ..




『分かりました...待ってますね』



____ あぁ、 こりゃ善逸が惚れるはずだ。

笑うと特別可愛いなこいつ...



ポンポン とこいつの頭に手を置いて、

俺は荻本屋に急いだ。

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