黄色い少年【我妻善逸】

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辺りはシン としていて、周囲を照らすのは月だけだ



木に縫い付けられたようにピクリとも動けないわたしと、


月夜に光る綺麗な金髪と、


わたしを見下ろす黄色い瞳...









善「遊郭....？ 行かないよね、まさか 」



.....善逸くんの低い声が響く






『... えっ あ、明日の夕刻に..
準備して待っとけって、言われてる.... 』




善「..... 行かなくていいでしょそんなの 」





『っ... で、でも... 』



善「あのさぁ... 」




善逸くんは眉間にシワを寄せたかと思うと、





善「遊郭がどういう場所か分かってんの？」



耳元でそう呟かれ、

ビクッ と反応するわたしの肩...








善「知らない男にやらしい目で見られて..... 触られるんだよ？」



善逸くんの指が、わたしの髪をすくう...








『わっ..わわ分かってるよっ
でもわたしは売り子として行くんじゃなくて、
う...宇髄さんに付いてくだけだから...！ 』






もうわたしは半泣きだ....






『ぜ、善逸くんには関係ないでしょっ！？』









バッ と力一杯押しのけて、わたしは走った...









____ なに、なに、なに？？





善逸くんじゃないみたいだ...


急に、大人の男の人みたいに....





すぐに蝶屋敷に着いて、門をくぐってから足を止める





どきどきどき....

自分の息と鼓動だけがやけに大きく聞こえる...






......鼓動が速いのは走ったせい









____あの瞳にドキリとしたのは、恐怖のせい...







だけじゃ.... ないかもしれない

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