‐important‐私が神として貴方に出来るいくつかの事【ノラガミ】

story8-時化 ページ10

【Aside】





「え？紅葉？」


「そーそー、いないんだよー」


「あんな変人ほっときましょうよ」





そう言い放ったのは

鈴葉





「あれ？

Aが視察させたんじゃ… ？」





黄葉の言葉にはっと思い出した





「そーだった

隣の隣の隣町まで行ってもらってるんだった！」


「おいおい」


「なぜ、そんなに遠くに？」


「え？

だって紅葉うるさいんだもん」





私の放った言葉に

皆が目を丸くする

何言ってるのコイツ…みたいな顔だ





「だ、だって

ベタベタしてくるんだもん！」





私の抵抗は





「はいはい

取り敢えず御前様、お風呂に」






と、あっさりと鈴葉に流されてしまう



そして鈴葉に背を押され廊下にでる

ったく

私の神器はぁ…



もっと主を敬ってほしいよっ！









そんな私のところに

慌てた様子の歩葉が走ってきたのは

風呂上りの時だった





「大変です！

異常な時化です！


妖も多数現れています！」


「！」





私は気持ちを切り替える





「どこでじゃ！」


「っ

街中です

既に何人かの死霊や、一般人すらも被害に！」


「黄器！」





狐の姿になった黄葉が現れる

すこし驚いた表情の黄葉をそっと撫でる





つぎに歩葉にもっと詳しく問う





「どんな被害なんじゃ！？」


「大規模な通り魔と思われます」





歩葉の言葉に黄葉を撫でるてが止まった





黄葉と歩葉の不安そうな顔に

申し訳なさを覚えた…ーーー

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