最強と妹 (ページ12)

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術式ページ12

五条

さっき溢れてきた呪力が収まった

何とか扱えてるかな？

Aには、僕と同じ

…それ以上の呪力がある

それを扱えるようになれば、きっと…
あの子も楽になるかもしれない

｢おっ？｣

A達の入っていった廃墟を見ていると
もう一方の廃墟から、
悠仁と野薔薇が出てきた

｢お疲れサマンサー！｣

｢おーう！｣

悠仁が元気に手を振ってくれる

こっちら特に問題はなかったみたいだね

まぁ、1級呪霊を
わざわざ恵達の方に選んだんだ
1度経験済みの2人からすれば、
あの程度の低級呪力はなんてことなったみたいだね

｢あれ？A達は？｣

｢もうそろそろ帰ってくるよ｣

｢大丈夫かしらA
大人しいし、力弱そうだから、ちょっと心配ね｣

｢大丈夫、大丈夫！｣

｢僕のAだからねっ！｣

2人と話してると、恵達が帰ってきた

｢お疲れサマンサー！！｣

｢……｣

｢…………｣

｢なんか反応してっ！？｣

｢………ただいま｣

ちょっと疲れたみたいで、
さっきよりもちょっと元気がない

まぁ、もと元静かな子だしね

｢五条先生…｣

｢ん？なーに、恵｣

いつもムスッとしてる恵の顔が
更に不機嫌になってる

｢俺たちの方に1級相当の呪霊がいたんですけど、わざとですよね｣

｢さぁーね？｣

｢誤魔化さないでください
…まぁ、それはいいとして
Aの術式、なんなんですか？｣

｢Aが“生きろ”と願った瞬間、呪霊が消滅した｣

おぉ、結構上手く使えたみたいだね

｢さすがこのナイスルッキングガイの妹だね！｣

｢…………｣

｢こらこら、そんな怖い顔しなーいの｣

恵のことだから何となく検討は着いているだろうけどね

｢Aは？
わかった？自分の使った術式｣

｢……わからない、
けど、…呪力が溢れてきて、“生きて”って願うってことだけが頭に浮かんだの｣

直感だね

｢そっか、…まぁAの術式はね
正直僕もいまいちわかってないんだけどね｣

｢今日初めてちゃんと使ったわけだし｣

｢でもまぁ、一応術式の内容としては

呪力を込めながら願ったことの反対のことが起こる、っていうのだと思うよ｣