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第49話 ページ49

貴女side





店「此度はご来店ありがとうございます」



貴女「あぁ…いえ…」





奥へと連れられ上品な人達が丁寧な挨拶をしてくれた


かと思えば





店「失礼ながら、中原様の奥様になられるお方でしょうか」



今までの品はどこへやら


ニヤニヤと嬉しそうに聞かれた




貴女「違います」



店「では、お付き合いですか?」



貴女「私はただの部下です。

訳あって服を持っていないので中也さんが連れてきてくれました」




店「まあ…」




さっきまで嬉しそうだった店員は眉をしかめて言った




店「太宰様のような綺麗なお方がお召し物をお持ちでないなんて…」


店「失礼ですが…ご年齢を聞いても?」



貴女「16です」



店「着飾りたいお年頃に…仕事着だけなんて…」




情が深い店だな…


顔がコロコロ変わる…





貴女「あの…そんなに困ってないので、あまり感傷的には…」



店「いいえっ。こんなにお綺麗なのにもったいないですっ」



店「私共が今よりもっとお美しい姿にしてみせますので」



店「中原様をギャフンと言わせましょう」




貴女「だから中也さんは、」




店「中原様が女性の方をお連れになるのは初めてです。」




その言葉に一瞬息が止まった




貴女「……女の部下がいなかっただけでは」



店「いえ。過去にも女性の方はいられました。


ですが中原様が女性の方を連れて歩いているのは見たことがありません」



貴女「………」




みんな服を持っていただけだろう


持ってないなんて異例だから中也さんは情で…


というか紅葉さんの代わりに連れ出してくれたに過ぎない




特別な意味なんてきっとない




店「では、早速ご用意致しますので失礼します」



貴女「えっ?!」




素敵な笑顔で私の全身を触り出す店員




店「太宰様」


貴女「ハイ」


店「もう少しお食べになった方が良いかと…」


貴女「どう云う…」


店「…細すぎます。もう少し柔らかい方が男性は」


貴女「わ、私まだ16ですからっ」





生々しい話に顔が熱くなる




店「とはいえスタイルが良いので何を着られてもお似合いになりますね。


あれとあれをお願いします」

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設定タグ:文スト , 中原中也 , 太宰治   
作品ジャンル:恋愛
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リムル=テンペスト - とても面白いですね 僕もこんなふうに才能あったらなぁ (3月22日 20時) (レス) @page9 id: 93fa3720ae (このIDを非表示/違反報告)
高杉りた(プロフ) - 狐の鈴さん» コメントありがとうございます!すごく嬉しいです!モチベ上がります頑張ります!!! (12月29日 13時) (レス) id: 795a11b87e (このIDを非表示/違反報告)
狐の鈴 - お話がとても面白いです!!これからも体調に気を付けて更新頑張って下さい! (12月29日 2時) (レス) id: 194b92769c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:高杉りた | 作成日時:2023年12月27日 18時

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