第14話 ページ14
貴女side
家に着きソファに沈みこんだ中也さんが私にも座るよう促した
中原「……A。」
貴女「…はい」
中原「…手前は…俺と芥川をまるで違うと言ったが
ありゃどういう意味だ」
いつもより少し低い声で中也さんは言った
貴女「………芥川は敵も味方もどうなろうが構わない感じがして
部下思いの中也さんとは違うなと。
異能を持っていないとされてた私に対してもあの羅生門という異能を発動していました
でも中也さんはすぐに重力操作を相手に向けることはありません…」
中原「………」
貴女「芥川が破壊をなんとも思わない獣に見えました」
中原「………獣、ねェ…」
貴女「中也さん…?」
中原「手前が知りたいのは荒覇吐と双黒だな」
貴女「…はい」
帽子と外套を取り眉間を抑える中也さんはいつもと違う
中原「………俺ァ芥川より…獣に近い。」
貴女「…どういう意味ですか?」
中原「まずは荒覇吐からだ」
それから中也さんの口から衝撃的な事実を知らされ
彼が何者であるかを知った
中原「なァ?俺は本物の獣だ」
貴女「なぜです?」
中原「……」
貴女「あなたは私を救い、強く育ててくれているじゃないですか
部下を思い、組織を思い…。」
中原「荒覇吐の器にすぎねェんだぞ」
貴女「今私と話してる中也さんは荒覇吐ですか?」
中原「……いや、」
貴女「じゃああなたは中也さんです。中也さん以外の何者でもない」
中原「手前……」
貴女「それで、双黒とはなんですか?」
目を丸くし驚く中也さんは一体何に驚いているのだろう
中原「……さっきの荒覇吐の話を踏まえて…
"汚濁"っつう、リミッターを外した暴走状態がある
重力操作能力の真の力だ」
貴女「……中也さんはまだまだ強いんですね」
中原「これがそう便利でもねェ。
汚濁状態になれば俺ァ自我を保ってられず
汚濁の力にこの身体は耐えられねェ」
貴女「……それって…」
中原「…この身体が壊れるまで汚濁は止まらねェ」
貴女「………」
中原「一度発動しちまえば死ぬまで暴れ続ける。
それが汚濁だ」
貴女「……」
中原「だが俺は何回か使って
一夜で敵組織を潰したこともある」
貴女「え…」
中原「汚濁状態の俺を止める唯一の方法…。
それが太宰の人間失格_異能無効化だ」
貴女「…兄さんの…」
中原「双黒とは俺とあのぽんつくのことだ」
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リムル=テンペスト - とても面白いですね 僕もこんなふうに才能あったらなぁ (3月22日 20時) (レス) @page9 id: 93fa3720ae (このIDを非表示/違反報告)
高杉りた(プロフ) - 狐の鈴さん» コメントありがとうございます!すごく嬉しいです!モチベ上がります頑張ります!!! (12月29日 13時) (レス) id: 795a11b87e (このIDを非表示/違反報告)
狐の鈴 - お話がとても面白いです!!これからも体調に気を付けて更新頑張って下さい! (12月29日 2時) (レス) id: 194b92769c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:高杉りた | 作成日時:2023年12月27日 18時