雨が止みませんね (ページ5)

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あぁ、もう泣きたい

異国で迷子なんて誰が助けてくれるのよ

タクシーを拾おうと思っても大通りまで出ないことには

歩き疲れて足も痛いし、迷子になるし、ホテルまで帰れないし

もうホント最悪

道端に座り込んで俯いていると車が止まる音がして上から声がした

TH「どうしたの？やっぱり！Aさん？」

あっ、さっきの人だ…

勝手に帰ってしまったから少し気まずい

でもここは頼るしかない

「すみません…迷子に………なりました」

TH「とりあえず乗って？いいよね、ジョングガ？」

JK「ん」

助手席からテヒョンさんが降りて後部座席のドアを開けてくれる

「すみません、お邪魔します」

そしてそのままテヒョンさんも後部座席に乗ってくる

TH「家はどこ？送るよ」

「大丈夫です、大通りまで出ればタクシーで帰れますから」

JK「この時間じゃタクシー捕まらないでしょ？それにまた迷子になったらどうすんの？笑」

少し鼻で笑うように言われ、ムッとなる

誰のせいでこうなったと思ってんだよ？！

TH「そうだよ、タニを助けてくれたお礼もしたいし…ね？」

あぁ…テヒョンさんの「ね？」には勝てない気がする

「じゃあ…お言葉に甘えて、お願いします」

TH「よし！ちょうど今からジョングガとご飯に行く予定だったから一緒に行こ？先にタニを連れて帰るからちょっと寄り道するね」

JK「今日はヒョンのおごりだね」

ご飯に行く予定だったなら私はお邪魔でしかない

「いえ、ご飯は大丈夫です、ホントに送ってくださるだけで十分なので」

TH「だめ！ご飯も！お腹すいてるでしょ？」

「そんなに…？」

TH「ね？」

斜め上に見上げられながらの「ね？」は破壊力抜群だ

「はぁ…」