雨が止みませんね (ページ12)

今日:8 hit、昨日:5 hit、合計:238,675 hit

12 ページ12

.

今日一日が長すぎて、内容が濃すぎた

ホテルの部屋で一人になると急に現実味を帯びてきて悲しくなった

…おばあちゃん

天井を見ながらボーっとしてると着信音が鳴った

お母さん！

そうだ、ボーっとしてるヒマなんかない

「もしもし？お母さん？」

母「A？…おばあちゃんのこと…聞いたんでしょ？」

少し言いづらそうに話す母はぎこちない

「うん、聞いたよ？お母さんは誰から連絡があったの？」

母「施設の方とヨハンさん」

「っ？！ヨハンさん？！お母さん、ヨハンさん知ってるの？」

母「知ってるわよ」

さも当然のように返事をする母が不思議でたまらない

「ねぇお母さん、おばあちゃんって財閥の令嬢だったって本当？」

母「そうよ？」

「えっ？！」

当たり前でしょ？今更何言ってんの？みたいなトーンで話す母

「おばあちゃんが亡くなったって連絡があって施設に行ったんだけど、そこでヨハンさんに会って…おばあちゃんから遺言を預かってるとか、財閥の令嬢とか遺産相続とか言われて、わけわかんないんだけど」

母「おばあちゃん、Aには何も話さなかったもんね」

「ヨハンさんって信じて大丈夫なの？」

母「大丈夫よ、ヨハンさんに全部任せてるっておばあちゃんも言ってたし」

「お母さんもこっちに来れそう？」

母「うん、明日の夕方の便のチケットが取れたからお父さんと行くわよ」

「よかった…あっ、明日の午前中にヨハンさんから遺言とかについて話すことになってるんだけど、お母さんたちが来てから一緒に聞いた方がいいよね？」

母「私は遺言の内容知ってるからA一人で聞いておいで」

「えっ？！知ってるの？」

母「そりゃ知ってるわよ？ほら、もう遅いから寝なさい？私も準備しないと！また明日そっちに着いたら連絡するから、じゃあね、おやすみ」

聞きたいことは山ほどあったのに強制終了

でもまぁヨハンさんは信用していいってことだよね？