【◇】片想い… (ページ42)

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御幸 side

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Aさんとの待ち合わせの30分前…

ちょっと早く着きすぎた

寒いなーなんて思うけど…

そんなことよりワクワクしてて、寒いとかどーでもいい

待ってる間も幸せな俺はどんだけ浮かれてんだって、自分でも思う

そして待ち合わせ10分前…

『早くね？』

振り向くとマスクにマフラーで口元まで隠してるAさん

御幸「そこは普通、『おまたせ♡待った？』って登場するとこでしょ」

『あっ、あけおめ』

御幸「スルーですか…あけましておめでとうございます、今年もよろ…」

『御幸、マスクしないの？』

御幸「えっ？マスク？…あぁ」

『人多そうだし、マスクしときなよ』

そう言ってカバンの中からマスクを取り出してくれる

御幸「ありがとうございます」

『んっ』

御幸「行きましょうか？」

Aさんて並んで歩くのは昨日ぶり

まだまだ違和感しかないけど、これが当たり前になればなーなんて思いながら歩く

『初詣なんて何年ぶりだろ？』

御幸「毎年行かないんですか？」

『人多いのやだもん』

御幸「何で今年は行こうって思ったんですか？」

『んー、神様の力でも借りないと私一人じゃどうしようもできない気がするから？』

御幸「何お願いするつもりですか？」

『ひーみーつー』

御幸「俺で良ければ力になりますよ」

『いや、まぁ…気持ちだけもらっとくわ』

そんな話をしながら歩いていると神社に着いた

『人多っ！』

御幸「迷子にならないで下さいよ？」

『大丈夫、自分の名前と歳くらいは言えるから』

御幸「ここショッピングセンターじゃないんで、迷子のアナウンスしてくれませんから」

『じゃあ………これでいい？』

そう言って俺の服の裾を掴んでる

これは反則だろ…

参拝の列に並び、順番がきた

(野球部がなんとかまとまって甲子園行けますように…)

横を見ると俺より真剣にお願いしてるAさん

願い事…すげー気になる

参拝が終わるとおみくじを引いて、お互いのを覗く

御幸「Aさんのは？待ち人…すぐに現れるだって」

？「A？Aじゃん！」

『？………琢磨』

待ち人…すぐに現れた