キールに沈んで (ページ48)

今日:22 hit、昨日:3 hit、合計:12,866 hit

48 ページ48

下着は…新しいの持ってんのかコイツ…？

パンツを入れる用の小さいネットが引き出しにあったはずと探していると
風呂場の扉がガラリと開いた

「おっ、お帰り」

『ただいま。
私中には入ってていいよって言ったけど
お風呂に入ってていいよとは言って無いんだけど』

「稽古終わりで汗かいたんだよ。
ベタベタなままソファ座られるの嫌かなと思って」

『どっちでも気にしないけどさー
って隠しなさいよ少しくらい！』

話しながら振り向くとびちゃびちゃのまま
突っ立ってる宏光

｢バスタオルわかんなくて｣

『探し出せてから入りなさいよ！』

ハイっと渡すと髪の毛をわしゃわしゃと拭き出すから
フェイスタオルも渡す

体をパパっと拭いて腰にバスタオルを巻き付けたのを確認してようやく宏光の方に体を向ける

『下着持ってきてるの？』

「稽古場でシャワー浴びて着替えようと思ってたからある」

『どこに？』

「リビングのカバンの中」

『用意してから入りなさいよ…』

「忘れてた」

『この辺洗濯していい？』

「よろしく」

バスタオルを腰に巻き付け上機嫌で脱衣場から出る彼

私も先にシャワー浴びて
夜だけど洗濯機回しちゃお

｢ん？何してんの？｣

『私もシャワー浴びるから着替え取りに来たの』

｢裸で出てこいよ｣

『嫌』

｢んだよ｣

『アイスあるから食べていいよ』

｢おっけ、A出るの待ってるから一緒に食お｣

なんて、珍しいことを言う彼に胸ときめいちゃったりして