キールに沈んで (ページ18)

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マネージャーに目配せをすると用意していた紙袋から
菓子折りを取り出す

「これ、つまらないものですが」

「ええ、そんな、良いのに！」

「そういう訳には行きません。本当に感謝してるいです。北山さん本当にありがとうございます」

マネージャーが何度も頭を下げて北山さんにお礼を伝えていて
私って愛されてるんだなって思った

『北山さん』

「ん？」

『本当にありがとうございます』

「ふふ、どういたしまして」

ようやく笑てくれた北山さん
その笑顔につられて私まで笑顔になっちゃう

「じゃあ、そろそろ…」

「そうですね」

マネージャー2人が立ち上がるので
私も立ち上がると

「ねぇこんちゃん、ちょっと橘ちゃんと2人で話していい？」

「は？」

「佐伯さんも大丈夫ですか？少しだけなので…」

1人立ち上がらなかった北山さん

私は中途半端に立ち上がってしまった姿勢で止まる

「僕は全然大丈夫ですよ。
遅くなったら置いて帰るんで」

『ちょっと』

笑顔で何てこと言うのよ

「じゃあ今野さん行きましょー。
あ、北山さんもまた～。
Aちゃんのことよろしくです」

と、強引に今野さんの指中を押して退出したマネージャー

「佐伯さんて面白いね」

『うん、たまに頭おかしいんじゃないかっ思う…』

「ひでぇ言いよう」