キールに沈んで (ページ1)

今日:44 hit、昨日:37 hit、合計:12,925 hit

1 ページ1

2か月前本当に大好きだった人がいた

ずっと隣に居たいなって強く願ってた

だけどまあ、
その恋愛は実ることなく終焉を迎え
私に残ったものは何も無い

『ねね、今日の撮影っていつ終わる？』

「順調に行けば21時には終わるかと」

『はーい』

モデルあがり女優

これが私の今の職業

モデルの仕事も女優の仕事もバラエティのお仕事も楽しくて
失恋はしたけれど日々充実した毎日を送っていた

『時間に余裕できたらさー、サウナ行きたいサウナ』

「…いつからそんなサウナーになったの」

『諒くんもやった方がいいよ。スッキリ爽快！って感じになるから』

「んー、僕は暑さに弱いからいいや」

『なによ、貧弱ね』

そんな私の最近のお気に入りはもっぱらサウナだった

ある人にサウナを教えて貰ってから
すっかり魅力に取り憑かれ
仕事で失敗したとき、落ち込んだ時は
サウナでリセットされるのが私のルーティンになっていた

『サウナで、素敵な殿方と出会っちゃったりしないかな？』

「Aちゃんが行ってるの個室サウナでしょ」

『そうだけどさぁ～』

「ほら、収録始まるから行った行った」

『も～』

これが私の日常
優しくてちょっとヘタレなマネージャーと
毎日仲良く、楽しく過ごす

そんな平和な毎日