【稲荷崎高校】 ページ8
A「あー…」
まーったく寝れなかった…。
今日は、撮影で兵庫県に行くことになっている。
と言っても、撮影は夕方までには終了する予定だから、
ついでに宮家にお邪魔して、明日始発の新幹線で帰る算段。
A「まずいな…この顔…」
鏡で見ても、くっきりとクマが見られる。
とりあえず、新幹線で寝れるかどうか、だ。
A「頼むぞぉー新幹線…！」
________
大泉「きゃーっAちゃんどうしたのその顔！」
案の定、寝れるわけもなく。
ちなみにこの人は、大泉智茂さん。
雑誌MERRYの編集者の人で、生粋のオカマ。
A「あはは…なんか寝れなくて…」
大泉「もー…メイクで誤魔化し効くかしら…」
メイク担当の人に、なんとか頑張ってもらった結果。
大泉「うん！大丈夫！よくやったわね！」
なんとか誤魔化しが効いたらしい。
大泉さんとメイクさんが手を握り合っていた。
大泉「Aちゃん、今日はデートの設定だからね〜」
A「はーい」
彼氏役のモデル(三崎賢人)と軽く挨拶をして、
大泉「歩きながら自然体に2人でデートしちゃっていいわ！」
神戸の街を歩く。
三崎「Aちゃん、手繋いでいい？」
A「え…うん」
ふと、菅原の顔が浮かんで。
握られた手に違和感を感じながら、
見つけた美味しそうなクレープや肉まんを食べて、
時々カップルっぽい仕草したりなんかして。
車道をさっと歩いたり、口元についたクリームを指で取ったり、
そーゆうのさらっとしちゃう三崎はやはり慣れてる、というか。
三崎のリードのおかげもあってか、
撮影は、まあ順調に進んだ。
しかし、
A「降ってきましたねー…」
予想外の大雨、である。
大泉「そうねぇ…仕方ないけど、今日はお開きかしら…」
と、言うわけですごすごと解散。
Aは予定より少し早く宮家に向かった。
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作者名：カカシ | 作成日時：2019年11月20日 17時
