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おにぎりを食べ終わって、
傘に2人入って帰る。
俺の方が当たり前やけど背が高いから、傘は俺持ち。
A「治、右肩濡れてる…」
Aが濡れんように傘を傾けとったから、
まあ右肩が濡れるのは当たり前と言うか。
Aは俺の、傘を持つ腕を掴んで、
傾きを真っ直ぐにした。
しかし、しばらく歩けばまた、傘は傾く。
Aがまた直そうとするのを制した。
宮治「これでえーの」
A「じゃあもっとくっついてよ、濡れるでしょ」
…あのなぁ、
コイツ今、自分がどんな格好で歩いてるか分かっとんか?
宮治「…A、ちょっと傘持って」
A「ん?」
俺は上のジャージを脱いで、Aの頭に被せた。
A「むきゃ!」
宮治「…くっつきたいんやったら、それ着てくれ」
えーなんでー、と文句を言いながらも、
Aはジャージを着た。
まあ、ジャージもデカいから"彼シャツ"感は変わっとらんけども
せやけど、まだマシや。
A「わっ、」
傘を右手に持ち替えて、Aの肩を抱いた。
A「ちょ、治…っ」
宮治「くっつきたいんやろ?」
力を入れただけで折れてしまいそうなAの肩を、
俺のジャージにすっぽりおさまる、小さな肩を、
A「?何でそんなご機嫌なの」
宮治「別に?」
優しく、片手で包んだ。
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(一方その頃部室では)
尾白「Aちゃんってホンマに双子と同い年なんやろか…」
北「よその子と比べたらあかんよ。
よそはよそ、うちはうちや」
尾白「いや、せやけど…」
大耳「でも従兄妹なんやったらDNA一緒ちゃうん」
北「よそはよそ、うちはうちや」
尾白「北、お前それ言いたなっとるだけやろ」
銀島(3年生は一体何でそんな盛り上がっているのか…)
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作者名:カカシ | 作成日時:2019年11月20日 17時