【お手本】 ページ24
あれからはもう眠れない日々が続き。
烏養「Aー」
菅原の顔を見るたびに緊張するし、
及川と駅ですれ違ったら、隠れて見つからないようにするし、
烏養「Aー」
黒尾からのメールも返信に時間がかかるようになったし、
宮双子の電話対応にもドキドキしてしまう。
烏養「Aお前コラ聞いてんのかゴラァ！！」
A「うぎゃぁゴメンナサイ！！」
…まあ、最近こんな調子だ。
いろんなことに、あんまり身が入ってない、
いつも通りのことが、出来ない。
ヤバいのは分かってるんだけど。
怒られながら、再度聞いた烏養の話を要約すると、
こうなる。
日向が変人速攻で目を瞑らないと言い出した。
どう考えても無理だと思ったが、可能性はある。
大切なのはスパイカーに空中での余裕を持たせること。
つまり、日向に空中で余裕を持たせるためには、
今まで日向に上げていたズバッとした軌道のトスではなく、
日向の最高到達点＝ボールの落下地点になるトスがいる。
だから、
A「____…で、なんで私ですか」
影山にトスを教えてやってくれ、と。
烏養「…中学の、お前の試合のビデオを見た」
A「！」
烏養「お前、あのトス出来んだろ____…頼む」
はぁー…と大きなため息が出た。
A「"落ちる"トス単品ならなんとか出来ると思いますが、
それでも日向の動きに合わせてやるのはかなり____」
無謀ですよ、と言いかけて口をつぐんだ。
まあ、でも____…
…飛雄、だから。
A「…いえ、分かりました」
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作者名：カカシ | 作成日時：2019年11月20日 17時
