【ハイキュー!!】これを愛と呼ぶなら。 (ページ19)

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【ほどける時】ページ19

A「…徹、くん…」

___________あぁ、どうしよう。

心臓がぎゅうっとなって、締め付けられて、

____________________くるしい

A「あ、あの…あの時、は」

及川「まって」

ようやく言葉を発しようとした、

及川はAの言葉を遮った。

Aは不意をつかれて、押し黙り、

及川の言葉を待った。

及川「___________ｯ……ごめん……！」

次の瞬間、勢いよく頭を下げられて。

及川「_____あの時…、なにもかも上手くいかなくて…

　イライラしてて…

　 Aに八つ当たりしちゃって……ほんとごめん！」

パッと顔を上げると、

もう、視界がぼやけて及川の顔が見えなくて。

A「________ｯ……な、んで……徹くんが謝るの……」

温かい滴が頬を伝って、止まってくれない。

A「…わ、私……徹くんのこと、き、傷つけて…

　ごめんなさい………ごめんなさい……！」

ごめんなさい、と何度も謝って泣きじゃくるAを、

及川は優しく抱きしめた。

及川「…ごめんね、A…ごめん…」

__________徹くんの温かい体温に包まれて、

及川「もう、泣かないでよ」

ふふっと笑って、及川は指の腹でAの涙を拭った。

及川「…ね、連絡先…聞いていい？」

Aは、うん、と頷いて携帯を取り出した。

及川はぶはっと笑って、

及川「ひっどい顔」

A「そ、そんなことないもん！」

涙でぐしゃぐしゃの顔を、出来るだけ見られないように

ジャージで自分の顔を隠した。

及川はまた、ふふっと笑って

及川「うそうそ、可愛いよ」

A「…！」

なんて言うもんだから、

自分の顔が赤くなってるのが嫌でもわかる。

菅原「Aー、そろそろ行くぞー？」

A「あっハイ！今行きます！」

じゃぁね、と言って、急いでバスに乗り込む。

窓から外を見ると、及川が小さく手を振ってるのが見えた。

Aも、小さく手を振り返した。