英くんが今日も可愛い【国見英】

12.代行拒否 ページ13

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『あ、塾に連絡してないや』



大学の授業の関係でイベントに参加せねばならず、
私は土曜日を丸々潰していた。

この大学から塾までは1時間半くらいかかる。


って、間に合わない雰囲気出してるけど、
実際休む気満々だったのに塾に連絡するの忘れてただけ。てへ。





『ごめん、ちょっとバイト先電話してくる』

「いってらーい」





友達に断って塾に電話をかけると、
3コール程で教室長が出てくれた。



『あ、すみません、今まだ大学にいて…間に合わなくて。
誰か代行お願いできる人いますかね？』

〈あー、…うん、大丈夫です！2人はいけました。
あと、あ、佐倉先生ちょっと待ってくださいね…国見くん！〉

『？』



どうやら英くんが丁度その場にいたらしく、
教室長と英くんが話している声が少し聞こえてきた。

ただ、教室長が電話口を手で押さえているのか
何の話をしているのかまでは分からなかった。


やがて話が終わったのか、教室長が再び電話口に戻ってくる。



〈すみません佐倉先生…〉

『いえいえ』

〈あの、国見くんなんですけど…
佐倉先生じゃないならって言って帰っちゃいまして…。〉

『え』

〈また振替の方お願いできますか？〉

『あ、はい』




「あ、A電話終わった…ぅえっ⁉」




電話を切って、友達に肩を叩かれ振り向くと、
吃驚した顔で両肩を掴まれた。




「鼻血っ⁉なんで⁉どうしたの⁉」

『いや、推しが可愛すぎただけ。大丈夫ハピネスマイライフ』

「鼻血脳髄まで回ったんか⁉とりあえずティッシュ‼」







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