【国見英】これを愛と呼ぶなら。#9

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国見「おぉ…！」


"いいもの"とは

私のバイト先の塩キャラメルタルト。


たまに国見ちゃんがバイト先に迎えに来てくれるんだけど、

その時に国見ちゃんが毎回頼むお気に入りのメニュー。


A「店長が彼氏のために持ってっていーよって」

国見「アザっす…！」


キラキラした目でタルトを頬張る国見ちゃんを見て、

思わず笑みが溢れた。


なに？と訝しげな目で見られたため、

なんでもなーい、と、またパソコンに向かった。



A「そーいやこの前、飛雄ねー」

国見「は？なに」



国見ちゃんの、タルトを食べる手が止まって。

不機嫌な顔をしていて。





______…え、なんで怒ってんの





何故そのような態度を取られるのか分からず首を傾げると、

テーブルの下で、国見ちゃんが足を絡めてきた。





A「…どしたの」





国見ちゃんがしばらく黙って、俯いて、



国見「…俺も、下の名前で呼んでください」

A「は？」



少し不機嫌な声ではあるけれど、耳が真っ赤。



思考をフル回転し、ようやく彼が、


私が"飛雄"と呼び捨てにしているのに嫉妬したのだと理解した。









______…えー、なにそれ…









______…めっちゃかわいい
　








A「…ふ、」




思わず吹き出すと、

笑わないでください、と真っ赤な耳のまま怒られた。



A「あはっ、ごめんごめん…かわいーなーって思って…」



と言うと、彼はまた、頬を膨らました。

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