【国見英】これを愛と呼ぶなら。#9

【勉強会】 ページ1

・

A「は？」


リビングのソファに座っている国見ちゃん。

国見ちゃんの膝に座って後ろから抱きしめられ、


私の右手には、国見ちゃんの持ってきた模試。



A「いや…国見ちゃん…」



あれからあっという間に時は流れ、

目標にしてた宮城県のA大学に進学。


国見ちゃんは高校3年生。


同じ大学に行きたい、と言われたのは、

国見ちゃんが夏、引退してすぐのこと。



国見「勉強教えてくださいよー…」



国見ちゃんが、私のお腹に回した手の力を強めた。



A「いや…でもさ…」



勉強を教えてくれ、という話を受けて、

最近返却された夏の模試を見せてもらうと。



国見「なんです？」



肩に頭を埋めてくるのが可愛らしい…とは

ちょっと、うん、思ったけど、




A「いや、コレ教えることなくない…？」




見渡す限り、大学の判定は"A"ばかり。




国見「ありますよー」

A「いや、十分だと思うよ⁉」




私の名誉のために言っておくが、


A大学は宮城県の私立大学でトップクラスの偏差値を誇る。




それを…3年間部活頑張りながら、

夏のこの時期にA判定を叩き出すとは…




国見「ねーえー、Aさん勉強おしえてってばー」



国見ちゃんが甘えた声で私を抱きしめたまま、

前後にゆらゆら揺すった。



A「ないって！コレ教えることないって！

　 あと揺らさないで！酔うから！」

…2→

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す