【国見英】これを愛と呼ぶなら。#9

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______


カフェから出て、

金田一とラーメンを食って帰った。


「何？別れたの？喧嘩したの？」


母親のうるさい妄言を背に、

風呂に入って自室のベッドに潜る。


携帯を開いても、動いていないAさんのLINE。



国見「…っはー…」



携帯を投げ出して、枕に顔を埋めた。


時計を見ると、まだ20時。

ベッド脇の小机に置かれた、小さな箱に目をやった。







______…別に、明日会う約束はしてるけど。









______…でもやっぱり、"クリスマス"って、









なんか特別な感じすんじゃん。







______




国見「っ」





腹部に感じた違和感に驚いて飛び起きた。





______…やばい、寝てたのか





時計を確認すると12時を少し過ぎたところ。




そして横には、




A「スー…」


国見「…は、」





すやすやと寝息を立てているAさん。




A「ん、」




Aさんがもぞもぞと目を開けて、





A「あ、アキくんおきたぁー」




俺のスウェットを掴んでふにゃりと笑うAさんは、

俺の寝巻きを着ていて。








______…いったい、どこからツッコめば？







唖然としている俺に、Aさんは、



旅行から帰ってきて、バイト先の店長から俺が来たよ、と


教えられ、家にいるかな、と押しかけたら


(別れてない、と喜んだ)母に、

風呂に入れられ寝巻きを渡され、


俺の部屋に案内してもらったら、

寝てたから一緒に寝てただけ、と説明した。

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