【宮治】これを愛と呼ぶなら。#8 (ページ12)

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あー……はいはい、

あの片割れの方だったのね、

やってくれるじゃんよ、アイツ。

ミヤアツムと対照的に、一見大人しそうだなって思ってたら

やっぱDNAは同じなんじゃん。

A「…何考え事してるのさ？」

及川「…べーつにー？」

俺の胸元のTシャツをきゅっ、と握るAを抱き寄せる。

及川「…その治クンって、普段どんな人なの」

A「んー、治はねー、」

何気なく聞いただけのつもりだったけど、

こっから"ミヤオサムのイイトコ"オンパレード。

侑にいじめられても庇ってくれたとか、

泣いてたら慰めてくれるとか、

夜中に電話かけても基本的には怒らないところとか、

泊まりに行ったら私のプリンも買っててくれるとか、

ゲームしてても治が圧勝だけどたまに負けてくれるとか、

ご飯を美味しそうに食べてくれるとか、

体温高くて一緒に寝るとすぐ眠くなるとか、

髪の毛乾かされるの待ってるとことか、

結構無茶する侑に合わせてあげてる…とか、

…とか。

聞いたのは俺だけど、胸がジンジンと痛くなる。

及川「…好きなんだね、治クン」

A「んー？うん、好きだよー」

何食わぬ顔でそう言い放つAを、

少しだけ、うらめしいと感じた。

ねぇ、A。

その"好き"は、本当に恋愛の意味じゃない？