【宮治】これを愛と呼ぶなら。#8 (ページ2)

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A「…北さん、だっけ。」

ソファに背を預けて、

2つ目のプリンの封を開ける治に問う。

宮治「せやで、よー覚えてんな」

宮侑「なんでAが北さん知っとるん？」

食べ続ける治とは対照的に、

ソファに寝そべってリラックスする侑。

A「前、治迎えに行った時にちょっと話したの」

熱出した侑に、梅干しくれた人。

普段こうやって侑と治見てるから、

そんなに身長は高くないように思うけど、

インターハイ準優勝の強豪の主将務めるくらいだから、

やっぱりそれなりに上手なんだろうな。

Aが口を開きかけた時、

侑の携帯がポケットで震えて。

携帯を取り出した侑は、画面を見て一瞬で固まった。

宮治「ツム、誰_________ゲッ」

侑の携帯を覗き込んだ治も、固まった。

そんな2人の様子に、怪訝に思って携帯を覗き込むと

予想的中、画面には〈北信介〉の文字。

Aは固まる侑の手から携帯を取り上げ、

通話ボタンを押した。

北〈もしもし、侑か〉

北の冷たい声が携帯を通して聞こえた。

_________…あー、この人、怒ると怖いんだ…

A「あの…もしもし…」

北〈？侑ちゃうな〉

A「あ、私2人の従妹の椎名Aです…」

北〈…あー、前、治に傘届けに来てくれた子か〉

名を名乗ると、

北の声が柔らかくなるのが分かった。