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1月。


春高、全国大会が始まった。


夜行バスで、東京へ。

座敷童でも出そうな旅館"かけす荘"に宿泊する。



1日目、初戦の椿原に勝利。

2日目の相手は、優勝候補・稲荷崎。


お風呂に入る前に、

稲荷崎の分析ノートを見返す。


侑と治の癖は大抵把握しているつもりだし、

この前練習見せてもらった時にどんなチームなのかってのは


ある程度分析できてるつもりなんだけど、

だからといって簡単に勝てるような相手じゃない。




…だったんだけど、

なんとフルセットに持ち込んで、これも勝利。



明日はいよいよ、音駒戦だ。



あぁ、ちなみに、あのキス以降、

スガさんからは何のアクションもない。


これまで通り、ただの先輩後輩に戻っていった。


諦めたのか、はたまた、無かったことにしているのか、


それは定かではないが、あんなキスされてしまえば、





______…意識してしまうのが、乙女心というもので。




ポケットで携帯が震えて、

画面には〈黒尾鉄朗〉の文字。



今まで避けていた名前に、少しだけ手が震えた。



A「もしもしっ」

黒尾〈もしもーし〉



もしもし、と言っただけで、

緊張しているのか咽せてしまった。



A「明日はいよいよだねー!」

黒尾「おー、そうだな」



明るく振る舞うAとは対照的に、

黒尾の声は何か考えているのか、暗く、冷たい。



しばらく重たい沈黙が続いたあと、



黒尾〈…お前、さ。〉

A「ん?」



黒尾が意を決したように話し出した。



黒尾〈…その、最近…異変とかない?〉

A「異変?なんで?」



黒尾は、違うならいいんだけど、と言って、



黒尾〈…ちょっと痩せただろ〉



と付け加えた。



その言葉にギクリと背筋を硬らせる。




谷地「Aさん!お風呂行きましょう!」

A「あっ、今行く!じゃあまた明日ねっ!」


黒尾〈ちょ、おま〉




まだ何か言いたげな黒尾との通話を、

無理矢理終わらせた。




心臓が、煩いくらいに音を立てていた。

…3→←【発作】



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カカシ(プロフ) - marindさん» marindさん、コメントありがとうございます(*´˘`*)黒尾編もう少し続きますので、是非お付き合いください(*´˘`*) (2020年1月2日 0時) (レス) id: 0f83681d36 (このIDを非表示/違反報告)
marind - 黒尾さんやばい!めっちゃカッコいいいいい!!! (2020年1月1日 18時) (レス) id: e8598985e0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:カカシ | 作成日時:2019年12月11日 13時

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