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______


ふと、目を覚ますと、

目だけでこちらを見つめるAと目が合う。



頬に伝っている涙を指で拭いてやると、

ぽろぽろと涙を流して、ごめんなさい、と謝り続けていた。




全身麻酔の倦怠感、痛みに耐えながら、

一体何に謝っているのかは定かではないが、


それでもAは謝ることをやめなかった。




黒尾「…ん、だいじょーぶ」



頭をぽん、と撫でてやると、

少し落ち着いたのか謝るのをやめた。



黒尾「…研磨も来ててさ、あいつ普段あんま泣かねーのに、

  Aが倒れたとき泣いててさー」



椅子に再び座って、Aの手を握る。



黒尾「…皆も、会いたがってた。」



Aの小さくて細い指に、わずかに力がこもる。

その手を、自分の頬に這わせると、


指がわずかに動いた。



黒尾「…夏樹くん、今日埼玉出て、

  明日面会に来るって。皆もくるってよ」



うまく喋れないのか、Aの口がパクパクと動く。



多分、『し、あ、い、は?』と

言っているのだと予想がついた。






______…言って、いいのだろうか。






次は手全体に力が込められて。

俺もゆっくりと口を開いた。






黒尾「______…まけたって」




Aの目が、大きく見開かれる。

その大きな瞳には、涙が溜まっていって。


肩を震わせて、静かに嗚咽を漏らした。




黒尾「…Aのせいじゃない」




ベッドに横たわって大粒の涙を溢すAの頭を撫でてやる。







黒尾「…だいじょーぶ、Aのせいじゃ、ないよ」








______…胸が、痛く苦しかった。

【変わりゆく関係】→←…3



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カカシ(プロフ) - marindさん» marindさん、コメントありがとうございます(*´˘`*)黒尾編もう少し続きますので、是非お付き合いください(*´˘`*) (2020年1月2日 0時) (レス) id: 0f83681d36 (このIDを非表示/違反報告)
marind - 黒尾さんやばい!めっちゃカッコいいいいい!!! (2020年1月1日 18時) (レス) id: e8598985e0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:カカシ | 作成日時:2019年12月11日 13時

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