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自販機の前で、お茶を買おうとして。
目に入ったのはイチゴオレの紙パック。
Aが、よく飲んでたイチゴオレ。
指先はお茶から方向転換して、
イチゴオレのボタンを押した。
及川「…俺…キモイな…」
紙パックにストローを刺して、苦笑い。
一口飲むと、イチゴオレの甘ったるい味が口一杯に広がる。
皆のところに戻ろうと、振り向いた時______。
「むきゃっ」
及川「アッ すみませ______」
誰かにぶつかって、相手が転んでしまった。
及川「…A?」
かがんで手を差し出すと、
顔を上げた女の子は、まさに俺が待ち望んでいた人で。
A「…きちゃっ、た」
顔を赤らめて、そう言った彼女の腕を思わず引いて、
腕の中に閉じ込めた。
A「ちょっ、ここ皆見てるから!」
Aにそう言われて、
人気のないところを探して移動する。
歩き回って、ようやく人通りの少ない廊下を見つけた。
及川「…来てくれたんだ」
Aの方に向き直ると、
Aは顔を少し赤く染めて。
A「徹くんが寂しがると思ってー」
と笑った。
及川「A、今日は何の日?」
A「えっ…?出国する日…?」
バーカ、と言って、俺はポケットから小さな箱を取り出した。
及川「ホワイトデー、でしょ」
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作者名:カカシ | 作成日時:2019年12月11日 13時